MAIL MAGAZINE

用賀アーバンクリニック通信

用賀アーバンクリニック通信2010年7月号

 2010/7/28

┏━┳━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┳━┳━┓
┃■┃■┃  月刊  用賀アーバンクリニック通信 2010年 7月号    ┃■┃■┃
┗━┻━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┻━┻━┛

 ━━ こんにちは!用賀アーバンクリニックです。 ━━━━━━━━━━━
 
 梅雨が開けたと思ったら、毎日茹だるような暑さが続いております。また今年も
 「ゲリラ豪雨」が来そうです。晴れていても、折りたたみ傘を常に持参するよう
 に心がけましょう。また、暑さが続きますと、今月の田中医師のHOT Topicsにもありますが、熱中症にも十分な注意が必要です。また、栄養コラムでは、その水分補給の方法に触れています。詳しくは下記をご参照下さい。

 増田医師のコラム「コモンな病気ファイル」2回目の今月は、「のどの痛み」に
 ついてです。先月の「肋軟骨炎(ろくなんこつえん)」は如何でしたでしょうか。
 感想等もお待ちしております。info@yoga-urban.ne.jp までお寄せ下さい。 

 先月、トイレのドアノブを交換致しました。患者様から「トイレに人が入ってい
 るかどうかわかりづらい」というお声を頂戴したためです。
 これからも出来ることから院内改善に努めて参ります。お気づきの点がございま
 したら、ご遠慮なくお声かけ下さい。 
 
                                                                            (患者様サービス担当  正者忠範)

 ┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ┃▼┃INDEX
 ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ─ HOT! Topics    ─> 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況
 
  ─ 栄養コラム     ─> 「水分補給と野菜ジュース」

  ─ 医療コラム     ─> コモンな病気ファイル その2:「のどの痛み」

  ─ クリニック情報 ─> 休診、お知らせ等

 ┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ┃▼┃HOT! Topics: 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2010年7月
 ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 
 毎日暑い日が続きます。
 日中に外出すると、とろけるような暑さでうんざりしますが、この暑さで熱中症が増えています。不幸なことに死亡のニュースも後をたちませんが、特に65歳以上のお年寄りに死者数が多く、そのうち半数以上は屋内での熱中症ということです。

 気密性が高く、風通しの悪い住宅で窓を閉め切っている例に多いようです。
 高齢者は体温調節能が衰えており、体内の水分量も若い人より少なく、暑さに対する感覚が鈍麻しています。また、体が水分を必要としても、あまりのどが渇かないので、自然と脱水傾向になってしまいます。

 対策としては、適度にエアコンを利用するか、窓をあけてできるだけ部屋の風通しをよくすること、のどが渇かなくても水分をとることです。
 水分は0.1〜0.2%の食塩を含んだものが有効です。市販のスポーツドリンクを選ぶ時には、ナトリウムが100mlあたり40〜80mgと表示がある場合が0.1〜0.2%の食塩水に相当します。ちなみにスポーツドリンクの代表であるポカリスエットは100mlあたり49mgのナトリウムが含まれているようです。

 さて、この暑さのせいか、夏風邪症状で受診されるかたが目立ちます。
 子供の夏風邪であるヘルパンギーナや手足口病、プール熱(咽頭結膜熱)で受診されるかたもおられます。これらの中では、今のところヘルパンギーナが頻度的には多いようです。

 屋内と屋外の温度差が激しいほど風邪をひきやすいことがわかっているので、屋内のエアコンの温度設定はあまり冷えすぎないようにしましょう。

 熱中症、冷房病、夏バテ、夏風邪など、この時期特有の体調の不調があります。
 普段から規則正しい生活と十分な睡眠時間を確保することを心がけたいものです。


                                                                                                 (医師 田中 勝巳)
 ┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ┃▼┃栄養コラム:
 ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

   
 いよいよ夏本番。「暑いので、いつもより水分を意識して摂っている」という方も多いと思います。水分補給の目安は大人では、1日1~1.5リットル(コップ5~7杯分)ですが(腎臓や心臓等の疾患で水分制限がある方を除く)、よく汗をかくこの季節は摂り方に工夫が必要です。

 特に、健康を意識している方は、
 「日ごろの野菜不足をかねて」
 「どうせ飲むなら体に良さそうなものを」ということで、
 水分補給に野菜ジュースを利用する方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 確かに、野菜ジュースには生活習慣病やがんの予防に役立つベーターカロテンなどのビタミンや、余分な塩分を排出してくれるカリウムなどのミネラルが含まれています。
 また、野菜ジュースは、手軽で、味も飲みやすいものが多く、水分補給と同時に野菜の栄養素も摂れるので、便利ですよね。

 しかし、野菜ジュースの摂り方には注意が必要です。
 野菜ジュースには野菜汁100%のものと果物果汁入りのものがありますが、果汁の割合が高いほど飲みやすく、糖分が多く含まれています。一般的な野菜ジュースに含まれる糖分の量を砂糖で換算すると、200mlあたり、カレースプーン2杯程度。
 これは、『ようかん1切れ』に含まれる糖分と同じ量です。糖分を多く摂り過ぎると、かえって水分の吸収スピードが遅くなったり、体重増加につながってしまいます。

 また、野菜をそのまま食べた場合と比べると、野菜ジュースを飲んだ場合は、ビタミンCや食物繊維は摂りにくくなってしまいます。ビタミンCは紫外線やストレスなどから体を守ってくれ、食物繊維は余分なコレステロールを排出してくれたり、食事で摂る糖分をゆっくり吸収してくれたりする、体にとって強い味方となってくれる栄養素です。

 野菜ジュースは便利で手軽ですが、野菜料理が食べられない場合に限って利用し、飲む場合は、1日200ml程度までにしましょう。

 喉が渇いたときの飲み物、水分補給の基本は水やお茶とし、野菜の栄養はできるだけジュースよりも形ある料理で摂ることを基本として、暑い夏を元気に乗り切りましょう。


【水分補給のポイント】
 ・喉が渇いたと感じる前に飲む。特に運動時、外出時、入浴時、飲酒時、就寝時、は 血液中の水分が不足しやすいので、その前後は意識して飲む。

 ・水やお茶、1日1~1.5リットルを目安に、1回100~200ml程度に分けてこまめに飲む。
  (コーヒーやアルコールは水分補給に適しません。)

 ・野菜ジュースはどうしても野菜が摂れないときに1日200ml程度にする。


                                                                                        (管理栄養士 隅田 美里)

 ┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ┃▼┃医療コラム:コモンな病気ファイル その2:「のどの痛み」
 ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 今月からはしばらく「かぜ」症状に関連する内容について連続して取り上げていきたいと思います。

 今回は受診される患者さんの訴えの中でたぶん一番多い「のどの痛み」についてご紹介します。

 のどの痛みの原因となる病気としては、いうまでもなく「かぜ(風邪)」が断然一番多く、「感冒(かんぼう)」と言ったり、「急性上気道炎」と表現したりします。
 私たち医師が「かぜ」と診断する際には、ウイルスによる感染症を想定しており、「ライノウイルス」というウイルスが最も多いと言われています。

 ある文献によると、成人では1年間に平均2~4回、幼児では6~8回ほど「かぜ」にかかるのだそうです。この「かぜ」の症状にも1つのパターンがあり、このパターンに外れていなければ比較的診断はしやすいといえます。

 多くの「かぜ」は、「のどの痛み」「だるさ」「微熱程度の発熱」で発症します。
 これらの症状は2-3日以内に自然に改善してきますが、その頃から「鼻みず」「鼻づまり」や「せき」が出るようになってきて、これらが症状の中心になってくるのです。

 症状のピークは通常発症後3~4日目で、1週間程度で改善に向かうことが多いとされています。「かぜ」によるのどの痛みの場合、「つばを飲んでも痛い」という状況は1~3日以内と短期間のみで、鼻みずは「水っぽい」鼻みずから「粘っこい」鼻みずに変わっていくこともよくありますし、せきは「のどがイガイガして出る、痰をあまり伴わない」ものが典型的なパターンです。

 一方、「かぜ」による「のどの痛み」と区別する必要があるのが細菌による「急性咽頭扁桃炎(きゅうせいいんとうへんとうえん)」です。「扁桃腺(へんとうせん)が腫れて熱が出る」というやつです。

 この細菌感染症はありふれた病気ではありますが、「かぜ」とは治療方針が異なりますし、適切に治療しないとやっかいな合併症や後遺症を来すこともあるので要注意です。

 この病気の原因として一番頻度が高いのが「溶連菌(ようれんきん)」と言われる細菌です。少し前にこの「溶連菌感染症」が保育園・幼稚園・小学校などでかなりはやっていたので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。子どものような流行は少ないものの、成人でもこの病気はかなり多く、特に勉強や仕事やレジャーなどで疲れているときに発症することが多い印象を私は持っています。「急性咽頭扁桃炎」によるのどの痛みは、最初からかなり強く、「つばを飲んでも痛い」状況は強まる一方で、「かぜ」のように自然に軽快することがありません。またのどの痛みが出てきてからまもなく38℃以上の高熱も出てきます。この病気は「かぜ」よりも典型的なパターンをとることが多く、われわれが重要視する症状や診察所見は、以下の4点です。
  1)のどの痛みが出てからまもなく出現した38℃を超える高熱
  2)「せき」がない
  3)扁桃腺が腫れていて白い浸出物(「白苔(はくたい)」と言います)が付着している
  4)前頸部(左右のあごの下)のリンパ節が腫れていて、圧迫すると痛みが誘発される

 この4項目に加えて、綿棒でのどや扁桃腺をぬぐって溶連菌が増えているかどうかを調べる迅速検査を行い、治療方針を検討する際に参考にすることもあります。

 今回は「かぜ」(ウイルス感染症)や「急性咽頭扁桃炎」(細菌感染症)の症状を中心にご紹介しました。今後は「かぜ」の治療や、かぜに関連するほかの症状(鼻やせきなど)などについて取り上げていく予定です。
 
                                                                                                  (医師 増田 浩三)
 ┏━┳━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ┃▼┃クリニック情報:休診、お知らせ等
 ┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 ・夏季休診    8/11(水)~15(日)

 ・野間口医師 8/25(水)~28(土)休診 
   
     8/25(水) 代診 田中医師
     8/26(木) 代診 AM なし PM 増田医師
     8/27(金) 代診 田中医師
     8/28(土) 代診 小澤医師 

 ・最新の医師時間割 http://www.plata-net.com/yoga/schedule.html


    急な変更等がある場合がございます。
    詳細は、お電話にて確認して頂くと確実です。

                                                                       (患者様サービス担当 正者忠範)

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ━━ この用賀アーバンクリニック通信について ━━━━━━━━━━━━
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 このメールマガジンは、用賀アーバンクリニックの患者様に、より便利かつ安心して医療サービスを受けて頂きたいと願い、発行しています。
  
 メールマガジン内容に関するご意見やお問い合わせ、アドレス追加・変更、配信中止の際は、お手数ですが以下のメールアドレスまでご連絡下さい。
 
 ※メールでの医療相談は承っておりません。

 〔ご意見・お問合せ〕   mm-info@yoga-urban.ne.jp
 〔アドレス追加〕       mm-add@yoga-urban.ne.jp
 〔アドレス変更〕       mm-change@yoga-urban.ne.jp
 〔配信中止〕           mm-bye@yoga-urban.ne.jp
 〔バックナンバー〕     http://www.plata-net.com/blog/yoga/

                  ■ 発行 用賀アーバンクリニック メールマガジン編集部
               Copyright(c)2010 Yoga Urban Clinic。 All rights reserved。
バックナンバー一覧へ
ページの先頭へ戻る