MAIL MAGAZINE

用賀アーバンクリニック通信

用賀アーバンクリニック通信2010年12月号

2010/12/29

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┃■┃■┃  月刊  用賀アーバンクリニック通信 2010年12月号  ┃■┃■┃
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 ━━ こんにちは!用賀アーバンクリニックです。 ━━━━━━━━━━━
 
 早いもので、今年もあと数日です。皆様にとって、どんな一年でしたでしょうか。
 年の初めの目標はクリア出来ましたでしょうか。
 
 私は、「百名山に登る」ということにしておりました。
 山には何度か登る機会がありましたが、百名山には1座しか登れませんでした。
 山は逃げることはありませんので、引き続き、挑戦したいと思っています。

 用賀アーバンクリニックは、来年より11年目に入ります。これからも地域の皆様に安心しておかかり頂けるよう、努めたいと思います。
 
 今年最後のメールマガジンです。
 一年間、ご購読ありがとうございました。また、引き続きご意見、ご感想等、お
 待ちしております。これからもよろしくお願い致します。 
                                                        (患者様サービス担当  正者忠範)

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 ┃▼┃INDEX
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  ─ HOT! Topics    ─> 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2010年12月
 
  ─ 栄養コラム     ─> 「おせち料理と塩分」

  ─ 医療コラム     ─> コモンな病気ファイル  その6:
       「かぜの後に長引くせき」(感染後咳嗽:かんせんごがいそう)
    
  ─ クリニック情報 ─> 休診、お知らせ等

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 ┃▼┃HOT! Topics: 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2010年12月
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 この12月4日で、用賀アーバンクリニックは開院10周年を迎えました。
 おかげさまで、多くの患者様にご利用いただき、用賀界隈の地域医療の一端を担えるようになってきました。ご来院していただく患者様の期待を裏切らないように、今後も患者さん本位の医療サービスを提供し続けていきたいと考えています。
 これからもどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、12月中旬頃からインフルエンザで受診される患者さんがポツポツとみられるようになってきました。まだ大流行している状況ではないですが、徐々に患者さんが増えてきています。今年はA型のなかでもA香港型が多いと報告されています。当院で治療された患者さんは、重症化はせずに数日で軽快されています。

 また、インフルエンザワクチンの接種でご来院いただく患者様もまだおられます。
 これから本格的なシーズンに入ることを考えると、少し遅くはありますが、まだまだ接種することに意味があると考えられます。ワクチンの在庫はございますので、ご希望されるかたはすぐにでも接種しにおいでください。

 現在、流行しているのはノロウイルスなどを原因とする感染性胃腸炎です。東京都は12月9日に流行警報を発令いたしました。吐き気、嘔吐、下痢、発熱などを主症状とします。人から人へ感染する場合と、食品から感染する場合があります。感染予防の最も有効な対策は手洗いです。トイレを使用した後、調理の前、食事の前には必ず手洗いをしましょう。石けんと流水で30秒程かけ手を洗います。部屋やトイレで吐いた場合は、部屋の換気を十分に行いながら、おう吐物をふき取り、ふき取ったあとを塩素系消毒剤などで消毒します。おう吐物を処理する時は、マスク・ビニール手袋・エプロンを身につけ、処理後は石けんで十分に手を洗いましょう。

 早いもので今年も残すところあと数日です。
 風邪や胃腸炎、インフルエンザにかからないように十分注意され、気持ちよく健康な状態で新年をむかえて下さいね。

 来年もよろしくお願いします。
                                                                                           (医師 田中 勝巳)


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 ┃▼┃栄養コラム:「おせち料理と塩分」
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 2010年も残りわずかになりましたね。もうすぐお正月です。
 お正月に食べる料理におせち料理があります。
 おせち料理には、田作りやたたきごぼうは豊作を、数の子や里芋は子孫繁栄を、海老は長寿を、といった具合に何かを願ったり縁起をかつぐ料理があり、新しい年が良い年になるように願いが込められています。その他にも食卓にはお正月にしか食べないごちそうが並ぶのでわくわくしますね。種類が多く彩も鮮やかなので食欲をそそりますが、取り皿に取り分けながら食べていくと、食べた量が分かりにくく、ついつい食べ過ぎてしまいがちです。

 おせち料理の特徴は、保存性を高める為に濃い味付けの料理が多いことです。
 
 日本人の1日の平均塩分摂取量は10.7gですが、健康の為には1日の塩分量を男性は9g未満、女性は7.5g未満にすることが推奨されています。塩分は血圧を上げる原因ともされている為、血圧が高い方は1日6g未満に控えることが勧められています。

 おせち料理の祝肴(数の子、黒豆、田作り)、口取り(かまぼこ)、焼き物(魚の照り焼き)、酢の物(なます)、煮物(炒り鶏)をそれぞれ2、3口ずつ食べると塩分量は、既に5g程度になります。それに雑煮などの汁物や刺身などを食べるのでさらに塩分は多くなります。

 では、塩分を摂り過ぎずにおいしくおせち料理を楽しむにはどうすればよいのでしょうか。そのポイントは、以下の3つです。

(1)量を決める

 量をコントロールするためには、一人分を取り分けて食べるなどあらかじめ食べる量を決めておくとよいでしょう。
 特に漬物やつくだ煮のように一口食べてごはんや飲み物が欲しくなるものは、塩分が多いので1~2品までにしましょう。

(2)しょうゆなどは出来るだけつけない

 かまぼこなどの練り製品、伊達巻き、数の子、いくらなどは既に塩味がついており、そのままでもおいしく食べられるので、しょうゆなどでさらに塩味をつけずに楽しみましょう。

(3)野菜料理を1品プラスする

 野菜、きのこ類、海藻類には、余分な塩分を体外に排出するカリウムが豊富です。
 1食に少なくとも片手いっぱい分の野菜、きのこ類、海藻類を摂ることがお勧めです。
 おせち料理にも普段食べているようなサラダ、お浸し、和え物などを少し薄味にして1品プラスしましょう。

【手軽に1品:レンジでホットサラダ(2人分)】

 1,かぶ2個、かぶの葉1/2個分は食べやすい大きさに切り、長ネギ1/2本は斜め薄切りにする。

 2,1で出来たのものを耐熱の皿に入れてラップをかけ、電子レンジで野菜がしんなりするまで3~4分かけて出来上がり。(加熱時間は各機種によって異なります。)

 食べる時は、ポン酢などを上からかけずに小皿に入れてつけながら食べると、塩分の摂り過ぎを防げます。

 ※野菜は上記野菜以外にも、白菜、三つ葉、長ネギの組み合わせなど、お好みの野菜でお試しください。

 ※しょうが、しそ、ゆずの皮などを加えると、少ない塩分でおいしく食べられます。


                                                                                         (管理栄養士 隅田美里)

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 ┃▼┃コモンな病気ファイル その6:「かぜの後に長引くせき」
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 今月は「かぜの後に長引くせき」について取り上げます。

「せき」は医学用語では「咳嗽(がいそう)」と言いますが、日本呼吸器学会の
「咳嗽に関するガイドライン」 によると、咳嗽は持続期間によって次の3つに分
 けられます。  

(1)「急性咳嗽(きゅうせいがいそう)」:せきの持続期間が3週間未満

(2)「遷延性咳嗽(せんえんせいがいそう)」:せきの持続期間が3週間以上、8週間未満

(3)「慢性咳嗽(まんせいがいそう)」:せきの持続期間が8週間以上

 今回取り上げる「かぜの後に長引くせき」は「かぜ症候群後遷延性咳嗽(かぜ
 しょうこうぐんごせんえんせいがいそう)」と言い、略して「感染後咳嗽(か
 んせんごがいそう)」と言われます。
 
 上記の3つの分類のなかでは2番目の「遷延性咳嗽」の原因となることが多く、
 放っておけば3週間以上続くことも多いですが、一方で8週間以上続くことはほ
 とんどありません。
 
 長引くせきの原因としては圧倒的に最多で、当院にも毎日のようにこの状態に
 当てはまる患者さんが来院されます。文献的には女性に多いとされていますが、
 私の経験でもその傾向はあると思います。
 
「せきだけが2~3週間以上続いている」という訴えで患者さんが受診されたとき、まず確認するのは、のどの痛み・鼻みず・発熱などのいわゆる「かぜ」症状を最初に呈していた時期があるかどうかです。

「かぜ」症状の先行がなく、最初からせきだけがみられていて、それが持続している場合には別の原因を考えます。
 
 感染後咳嗽でみられるせきは多くの場合、痰を伴わない乾いたせき(乾性咳嗽:かんせいがいそう)です。少量の痰を伴うせきが出ることもありますが、それは時々だけで、せきのたびに痰を伴うパターン(湿性咳嗽:しっせいがいそう))を取ることはありません。
「のどが乾いた感じ」や「のどがイガイガした感じ」などといったのどの違和感を伴うこともよくみられる症状です。多くの場合、徐々にではありますが薬を使わなくても自然に治っていきますし、一般的に推奨される特効薬はないので、症状を緩和する治療(対症療法)としての咳止め薬や去痰薬が治療の中心になります。補助療法として、まめにうがいをすること、部屋の加湿に気をつけること、水分補給を十分に行うこと、トローチやのどあめなどをなめておくことなどにより、できるだけのどを潤すようにすることも乾いたせきを軽減させる効果があります。東洋医学的には、麦門冬湯(ばくもんどうとう)という漢方薬をよく用います。このお薬は咳止めの成分が含まれているだけでなく、乾燥した気道を潤す作用があるとされていて、感染後咳嗽にはかなり有効だと思います。それでもさらにせきが長引く場合には、吸入ステロイド薬と呼ばれる喘息治療薬を応用して導入する場合もあります。

 頻度は少し下がりますが、長引くせきの原因は他にもたくさんありますので、やはり一度医療機関を受診しておくことをお勧めします。

                         (医師 増田 浩三) 
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 ┃▼┃クリニック情報:休診、お知らせ等
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 ・年末年始休診 12月29日(水)~1月3日(月)

   玉川地区の休日診療案内をホームページに掲載しております。ご参考下さい。  

 ・最新の医師時間割 http://www.plata-net.com/yoga/schedule.html


    急な変更等がある場合がございます。
    詳細は、お電話にて確認して頂くと確実です。

                                                                             (患者様サービス担当 正者忠範)

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 ━━ この用賀アーバンクリニック通信について ━━━━━━━━━━━━
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