2012/5/28
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┃■┃■┃ 月刊 用賀アーバンクリニック通信 2012年 5月号 ┃■┃■┃
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━━ こんにちは!用賀アーバンクリニックです。 ━━━━━━━━━━━
先日の金環日食、皆様はご覧になりましたでしょうか。
私は、何も用意をしていなかったのですが、前日の夜に思い立ち、眼鏡を探
しに出かけました。やはり、なかなか見つからなかったのですが、やっとの
ことで、手に入れることができました。翌日、家族で見たのですが、娘たち
も、「三日月太陽!」と喜んでおり、保育園でも嬉しそうにお話をしていた
ようです。一生に一度の天体ショー、やはり見ておいて正解でした。
ここのところ、雹(ひょう)が降ったり、竜巻が来たりとおかしな天気が続
いています。寒暖の差も激しいようですので、体調管理にお気を付け下さい。
今月のメルマガは、「血圧」「尿酸値」「腸」のお話と盛りだくさんです。
ぜひ、お読み頂きたいと存じます。
ご意見、ご感想もお待ちしております。
(患者様サービス担当 正者 忠範)
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┃▼┃INDEX
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─ HOT! Topics ─> 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2012年5月
─ 栄養コラム ─> 「尿酸値が気になる方へ」
~『プリン体』と尿酸値を上げないための食生活~
─ 医療コラム ─> コモンな病気ファイル
その17:「過敏性腸症候群」(その1)
― クリニック情報 ―> 休診、クリニックからのお知らせ等
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┃▼┃HOT! Topics: 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2012年5月
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インフルエンザの流行もほぼ終息し、待合室の混雑も一段落しました。
比較的、落ち着いた日々が続いています。
寒暖の差があるためか、普通風邪や胃腸かぜで受診される方はおられますので、
油断のないように気温に応じた服装で体が冷えないように注意しましょう。
5月21日の「金環日食」翌日の「東京スカイツリー開業」が連日メディアを
賑わしていましたが、17日は「高血圧の日」でした。
日本各地で、高血圧啓発のためのイベントが様々な形で催されたようです。
高血圧(140/90 mmHg以上)は、日本人の三大死因のうちの二大疾患である
脳卒中や心臓病など、生命に関わる病気を引き起こす最も主要な原因となって
います。
しかし、高血圧はサイレント・キラーと呼ばれるように、自覚症状がないために、現在、日本に約4,000万人と推定されている高血圧患者さんのうち実際に治療を受けているのはわずか2割の約800万人といわれています。
健診で指摘されたにも関わらず、放置されている方も多いのではないでしょうか。
高血圧の厄介な点は、診療所や病院で測定した血圧が必ずしも病態を反映しない
ことです。たまたま高かった場合、逆にたまたま低かった場合もありますので、
血圧を管理するには「朝夜の2回、家庭で血圧を測る」のが一番です。
ご心配なかたは、家庭用血圧計を購入されることをお勧めします。
以下に目標値と至適血圧値を示します。
少しでも血圧に不安のあるかたは、ご相談ください。
☆高血圧治療ガイドラインで定められている血圧目標値および至適血圧値
・65才以上の患者さん 140/90未満
・65才未満の患者さん 130/85未満
・腎障害・糖尿病を合併している患者さん 130/80未満
・至適血圧値 120/80未満
(院長 田中 勝巳)
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┃▼┃栄養コラム:「尿酸値が気になる方へ」
┃ ┃ ~『プリン体』と尿酸値を上げないための食生活~
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日中は暑くなり、ビールのおいしい季節となりましたね。
ビールには、プリン体が多く含まれていることが知られてきましたが、
実はビール以外にも肉や魚などいろいろな食品に含まれています。
プリン体は、それ自体は有害なものではありませんが、プリン体が体内で分解
されてできる尿酸という老廃物が体内に過剰に残ってしまうと痛風や結石など
激しい痛みを伴う合併症を招くことがあります。
尿酸値を上げないためには、余分な尿酸を排泄することや食生活に気を付ける
ことがポイントです。
今回は普段の生活でできる、尿酸値を上げないための方法をご紹介します。
●水分を十分にとる
水分をこまめにとり、尿量を多くすると余分な尿酸が体の外に出ていくので、
汗をかかない時でも十分な水分補給をすることは予防につながります。
水分をとる習慣がない方は、「朝起きたら水を飲む」「食事時には水を飲む」
など自分がとりやすいタイミングを決めておくことをおすすめします。
これからの季節、スポーツドリンクやジュースなどを飲まれる方も多いかも
しれません。
しかし、これらに含まれる糖分が尿酸を作りやすくしてしまいますので、
水分補給はお水やお茶などがおすすめです。
また、水分は飲み物だけでなく食べ物の中からも摂っています。
野菜の約9割が水分ですから、キュウリやトマトのような水分がたくさん
含まれた野菜を摂ることもおすすめです。
果物にも水分はたくさん含まれていますが、果物の果汁も尿酸を作りやすく
すると言われているため、摂りすぎには注意が必要です。
特に、尿酸値が気になる方は、みかんなら中1個/日、りんごなら1/3個/日
程度にしましょう。
●アルコールを控える
アルコールは、ビールだけが尿酸値を上げる原因になっている、と思って
いる方も多いかもしれませんが、実はアルコール自体が尿酸を体内に溜めて
しまう原因となってしまいます。
アルコールは、ビールなら中ビン1本(500ml)程度、焼酎なら1/2合(100ml)
程度、ワインならワイングラス2杯(200ml)程度が適量です。
これから暑い季節となりますので、冷蔵庫にたくさんのビールを冷やして
いる方も多いかもしれませんが、プリン体カットのビールを利用したり、
飲みすぎないためにも前日に飲む分だけ冷やしておくことをおすすめします。
●プリン体の多い食品を摂りすぎない
プリン体は、一般的に細胞数の多い食品(肉や魚等)に多く含まれています。
肉や魚以外にも、プリン体を多く含むといわれている食品に、ビールやレバー、
納豆、いくら、たらこ、ウニなどがあります。
枝豆にもプリン体が多く含まれていますので、ビールのお供には枝豆よりも
野菜スティックや冷やしトマトなどがおすすめです。
プリン体の多い肉や魚は、煮ることでプリン体を減らすことができます。
しかし、煮汁にはプリン体が溶け出していますので煮汁ごと飲まないように
することがポイントです。
豚骨や鶏ガラを使用したラーメンのスープを飲むことを控えることも、
余分なプリン体の摂取を防ぐコツです。
●体重を増やさないようにする
肥満傾向にある方は、減量することで尿酸の改善につながります。
「以前着ていた服がきつくなった」、「昔に比べて体重が増えてきた」
と感じている方は、減量することをおすすめします。
●運動不足にならないようにする
普段体を動かすことが少ない方は、運動量を増やすことで尿酸値を上げにくく
します。運動することは肥満の改善にも効果的です。
筋トレや激しい運動などは、筋力をつけたり太りにくい体をつくることに
つながりますが、これらの激しい運動は尿酸値を上げてしまう原因となります。
おすすめはウォーキングです。
普段より大股で歩いたり、歩くスピードを速くすることを意識するだけで運動
量を増やすことができます。また、普段の生活の中で階段を多く利用したり、
こまめに動くことも意識してみましょう。
健康診断等で尿酸値の値が高くなり始めているなと感じたら、
上記のポイントの中から出来そうなことにチャレンジしてみてはいかがですか?
(管理栄養士 湯地 恵)
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┃▼┃医療コラム:コモンな病気ファイル その17:「過敏性腸症候群」(その1)
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今回から数回にわたって、「過敏性腸(かびんせいちょう)症候群
(Irritable bowel syndrome, IBS)」という疾患を取り上げていきます。
この疾患はまさにコモンな病気で、患者さんの多さは消化器系の病気のなかでも、いわゆる「胃腸かぜ」、つまり「(感染性)急性胃腸炎」にも劣らないくらいです。
世界的な内科のテキストを見てみると、過敏性腸症候群の罹患率は人口の10~18%にも及ぶと記載されていました。
以前「機能性ディスペプシア(functional dyspepsia, FD)」という疾患を取り
上げたことがあります。
その稿のなかでは、この疾患は胃の痛み、胃もたれ、みぞおちの張った感じ、
すぐにおなかがいっぱいになってしまう(早期飽満感)、げっぷが多い、食欲不
振などといった上部消化管(主に胃・十二指腸)症状があって、内視鏡などの検
査でも器質的な消化管粘膜の異常が検出されないものとご紹介しました。
また同じ稿で、「器質性(きしつせい)」の異常というのは、炎症、潰瘍、腫瘍
などが原因となっていて、検査をすればそれらを検出することができるものを表
し、その反意語が「機能性」という表現であることにも言及しました。
つまり、「機能性」というのは検査をしても特に異常は検出されず、消化管の動
きやはたらきの調子がアンバランスになっている状態をあらわしています。
機能性の上部消化管症状を「機能性ディスペプシア」と呼んでいるのに対し、
今回取り上げる「過敏性腸症候群」は、機能性の下部消化管(主に小腸・大腸)
症状をきたす疾患と位置づけることができます。
そして、同じ機能性の消化器系疾患である「機能性ディスペプシア」と「過敏性
腸症候群」はまとめて「機能性消化管障害」と総称されます。
消化管は1本の管としてつながっていますから、
上部消化管症状である「機能性ディスペプシア」を有する人は、下部消化管症状
である「過敏性腸症候群」の症状も発症しやすい傾向にあり、その逆もまたしか
りです。ですから、両方を発症する患者さんには「機能性消化管障害」という病
名を使います。
「過敏性腸症候群」の症状については、また稿を改めて具体的にご紹介しようと
思っていますが、①下痢、②腹痛、③便秘、④腹部膨満感の4つが主たる症状で
あり、優位な症状によって、下痢型、腹痛型、便秘型、あるいは混合型(下痢と
便秘の繰り返し)などと病型分類されることもあります。
この病気の原因はまだ明確には解明されていませんが、「緊張すると下痢してし
まう」という、不安・緊張と関連する過敏性腸症候群もあれば、「朝食後に必ず
下痢する」という食事摂取に対する消化管の過剰反応のような過敏性腸症候群も
あり、複数ないし多数の要因が関与していることは間違いないようです。
次回は、内視鏡などを用いた精密検査で特に異常が検出されないのに、なぜ不快
な症状が出現するのかというような過敏性腸症候群の病態生理について取り上げ
てみたいと思っています。その後、具体的な症状や診断基準などをご紹介し、
最後には治療方針に言及していく予定です。
(副院長 増田 浩三)
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┃▼┃クリニック情報:休診、お知らせ等
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・最新の医師時間割 http://www.yoga-urban.jp/about_yoga/staff.html
急な変更等がある場合がございます。
ホームページのニュース欄にも記載は致しますが、
詳細は、お電話にて確認して頂くと確実です。
(患者様サービス担当 正者 忠範)
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━━ この用賀アーバンクリニック通信について ━━━━━━━━━━━━
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