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用賀アーバンクリニック通信

用賀アーバンクリニック通信2014年4月号

2014/4/28
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┃■┃■┃  月刊  用賀アーバンクリニック通信 2014年  4月号  ┃■┃■┃
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 ━━ こんにちは!用賀アーバンクリニックです。 ━━━━━━━━━━━
 
 東京の桜もすっかり葉桜となり、いよいよ新緑の季節です。
 もうまもなく、ゴールデンウィークも始まります。クリニックは暦通りの
 お休みとなり、今回はそんなに連休とはならなさそうですが、
 それでもお休みは嬉しいものです。
 
 自分の予定はまだ決まっていないのですが、少し遠出をして雄大な景色を
 ながめてのんびりしたいです。

 毎年、連休の前後はクリニックが非常に混み合います。
 お時間に余裕をもっての受診をお勧め致します。

 来月より小児科の体制に変更がございます。概要を記載しておりますので、
 ご確認頂けますでしょうか。

 それでは今月の情報をどうぞ! 
 
                                                        (患者様サービス担当  正者 忠範)

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 ┃▼┃INDEX
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  ─ HOT! Topics    ─> 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2014年4月
 
  ─ 栄養コラム     ─> 和食を減塩で美味しく食す

  ― 医療コラム  ―> コモンな病気ファイルその29 「菊池・藤本病」(その2)

  ― クリニック情報 ―> 桜新町アーバンクリニックからのお知らせ

  ― クリニック情報 ―> 小児科体制変更のお知らせ
                        休診、クリニックからのお知らせ等

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 ┃▼┃HOT! Topics: 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2014年3月
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 寒暖の差があるためか、普通風邪で受診されるかたが目立ちます。
 胃腸炎で受診されるかたも少なくないので、引き続き体が冷えないように体調管理に努めていきましょう。

 インフルエンザの患者さんはまだ少しおられますが、終息傾向となってきました。

  http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/assets/flu/2013/Vol16No21.pdf

 先月号のメルマガでは「はしか」の流行をお伝えしましたが、A型肝炎も流行してきています。A型肝炎は、A型肝炎ウイルスにて一過性の急性肝炎を引き起こす疾病です。2〜7週間の潜伏期間ののち、発熱、全身倦怠感、食思不振、悪心・嘔吐、黄疸などの症状をおこしてきます。
 高熱が続くのに、風邪の諸症状があまりみられない時には鑑別疾患のひとつとしてあげられるので、ご注意下さい。

 A型肝炎ウイルスは糞便中に排泄され糞口感染によって伝播します。
 また魚介類の生食による経口感染や、性的接触による感染も報告されています。

 予防は、手洗いを励行するとともに、生水の接種を避け、二枚貝は十分に加熱調理することが必要です。特に食品取扱者については、A型肝炎ワクチンを接種することが有効なので、ご心配なかたは医師にご相談下さい。

 さて、この4月から日本高血圧学会による「高血圧治療ガイドライン」が改訂されました。高血圧の診断基準は、従来どおり「収縮期140mmHg以上、拡張期90mmHg以上」と変わりがありません。降圧目標値は、前回から少し変更があるので、詳しくは診察室で医師にご確認ください。

 また、家庭血圧を計る時には、朝と就寝前の1日2回、1機会で2回測定し、
 その平均値を用いるということになりました。
 また診察室血圧と家庭血圧で評価が異なる場合は、家庭血圧の評価を優先する
 ということになっています。
 診察室で計る血圧がどうしても高くでる人は、普段の血圧は家庭血圧で評価しましょうということと、2回の平均をその1機会の血圧とするというところがポイントとなります。

 詳しくは医師にご相談下さい。 
 
                                                                                              (院長 田中 勝巳)
 
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 ┃▼┃栄養コラム:和食を減塩で美味しく食す
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 昨年末、和食が世界遺産に登録されました。
 和食の素晴らしさが世界で認められたことは、とても嬉しいことです。
 しかし、和食は洋食に比べ塩分が多いという問題が指摘されることがあります。
 そこで今回は、塩の働きと適量、そして塩分を抑えながらも和食をおいしく食べる工夫についてお伝えしたいと思います。

 まず、塩(ナトリウム+塩素)とは、身体に欠かすことのできないミネラルの1つです。
 体内では合成できないので、必ず口から摂取する必要があります。

 「塩」特に、ナトリウムの体内存在量は、体重の約0.15%で、その多くは細胞外の体液(細胞外液)に含まれています。体内での働きとしては、水分を保持し血液の循環を調整したり、神経や筋肉における刺激を伝達したりします。

 また、塩は料理には不可欠なものです。
 味覚的に、塩分が薄いとそれだけで美味しいと感じにくくなり、逆にほんの少し塩分を加えることで、甘みや旨みが増すため食欲を引き出します。
 また、食品を保存するためにも利用されます。
 さらに食品の見栄えを良くしたり(酵素の働きを止めて変色を防いだり、葉物をゆでる時などに使い色を保持する)脱水させ食品を柔らかくしたり、臭みをとったりと、多岐にわたり使われます。

 このように、私たちの生活には欠かせない塩(ナトリウム)ですが、他のミネラル(例:カルシウム、鉄など)と違い、推奨量や目安量がありません。
 成人のナトリウム必要量は、1~1.5gとほんのわずかな量で充分なのです。
(味噌汁1杯の塩分は、1.5~2.0gになります)

 しかし、夏になると、「塩分をとりましょう。」と言われます。
 
 確かに汗をかくと、汗と一緒に塩分も失われるのですが、わざわざ塩をなめるようなことをしないといけないくらい汗をかく方は、限られています。
(例えば、長時間のスポーツをする方や炎天下で作業をする方など)
 ※ただし、おう吐や下痢など、必要な塩分を身体の外に出してしまうなどの体調不良の時は、点滴や飲み物で補う必要があります。

 問題なのは、食事を抜いたり、パンとコーヒーだけ、野菜ジュースやヨーグルトだけ、など単品で済ませると、必要な塩分をきちんと摂取することが出来なくなることです。
(塩分が摂れないことは、他の栄養のバランスも崩れていることもあります。)
 ですから3食きちんとバランスよく食事を摂ることが大切になります。
 
 反対に塩分の摂りすぎは、高血圧や胃がんの原因とも言われています。
 成人の1日の塩分摂取の目標量としては、約8g未満ですが、国民栄養調査では、
 日本人が摂取している量は11gと言われています。
 (血圧が高めの方の目標量は1日6g未満です)

 高血圧の食事療法には、減塩食とDASH食があります。
 DASH食とは、血圧にストップをかける食事(Dietari Approach to Stop Hypertension)の略で、米国国立衛生研究所の主導でアメリカ人に向けて実施されたものです。
 現代の食事で不足しがちな成分であるカリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維、良質のたんぱく質を多く含み、逆に脂肪、コレステロール、飽和脂肪酸を減らした複合的な食事のことです。

 この食事をよく見ると、日本人が昔から食べていた和食にとてもよく似ています。
 実際に、日本人は、高血圧になりやすい傾向があるといわれる一方で、塩分を多めに摂っていても血圧の水準は、アメリカやイギリスに比べて高くない水準となっているそうです。

 その理由として、米、野菜、豆類、魚介類、海藻、果物などをバランスよく組み合わせて摂る和食の食習慣が影響していると言われています。

 和食に塩分が多いと言われるのは、漬物、干物など保存を目的の為に塩で漬けたものや、和の調味料である醤油や味噌をたくさん使ってしまうことにあります。
 干物は、新鮮な生の魚を用いるようにし、塩分は直接振るのではなく、立て塩※など薄めに塩をすると減塩につながります。
 ※海水と同じくらいの濃度(3%)の塩水で、魚介類の下洗いや塩味をむらなくやわらかくつける時に用いられる調理法。
   水1カップに対し、塩小さじ1強くらいの割合が立て塩の目安。

 また、調理の時に昆布や鰹節でとった「だし汁」を使って、汁物や煮物を作ると風味があるので、塩分が少なくても食べやすくなります。
 だしの素(化学調味料)には、塩分が含まれるため、天然の昆布や鰹節でだし汁をとることがおすすめです。

 さらに、野菜やキノコや海藻からもおいしいダシが出るので、具だくさんのスープや煮物は、減塩でも風味があり美味しく食べることが出来ます。
 (野菜、キノコ、海藻類には、カリウムが多く含まれているので、摂りすぎた塩分を外に排出してくれる働きもあります。)

 おひたしなど、醤油を直にかけて食べているものを、刺身などを食べる時のように、ちょっと醤油につけて食べたり、酢や柑橘類の果汁に変えたり、ねぎやゆず、生姜、大葉などの香味野菜を利用するなど少し気をつけることで塩分量はずいぶん減らすことが可能になります。

 最後に、繰り返しになりますが、塩分を過不足なくとるには、1日3回バランスのとれた食事を摂ることが大切です。

 バランスのよい食事をとるには和食が有用です。

 長く健康に過ごすため、塩分を摂りすぎない工夫をしながら、
 世界遺産「和食」のよさを味わう機会をぜひ増やしていきましょう。

                                                                                          (管理栄養士 大里 美紀)

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 ┃▼┃医療コラム:コモンな病気ファイルその28 「菊池・藤本病」(その2)
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 前回から「菊池・藤本病」、別名「菊池病」=「亜急性壊死性リンパ節炎」=
「組織球性壊死性リンパ節炎」について取り上げています。 

 前回の稿の最後に、この疾患の特徴を列記しましたが、今回からはそれぞれの特徴についてご紹介していきます。

 第一に、この疾患の原因(=病因)についてはいまだによく分かっていません。 

 そもそもリンパ節炎というものは多くの場合、何らかの感染症に対して反応性に、つまり二次的に合併してくることがほとんどです。
 ゆえに菊池・藤本病の場合でも、これまでウイルスを中心に、さまざまな病原体についてその関連性を証明しようとする研究が試みられてきましたが、現段階では明らかな関連性が示された病原体はありません。
 つまり、「菊池・藤本病は感染症ではない」可能性が極めて高いということができます。

 一方、以前から菊池病・藤本病が、膠原病の一種である「全身性エリテマトーデス(SLE)」という疾患に先行したり、続発したりする症例がよく報告されていることから、菊池病は膠原病の一種なのではないかという意見もありましたが、これも明らかな関連性が示されるには至っていません。 
 ですから「菊池・藤本病は膠原病ではない」可能性が極めて高いということもできます。

 菊池・藤本病のリンパ節病理学所見は、何らかの物質に対する遅延性過敏反応の際にみられる所見と似ているとのことですが、今日に至るまでその原因物質は不明であり、結局のところ、菊池・藤本病の「病因はいまだに不明のままである」としかいいようがない状況です。

 次に、菊池・藤本病の疫学的な特徴について挙げてみますが、まず言えることは、「比較的若年の女性に好発する」ということです。 

 菊池・藤本病は、10歳代から30歳代の年齢層に主に発症する疾患であり、文献的にも10歳から40歳までの症例が85%以上を占めるとされています。
 ある文献では、平均発症年齢は27歳となっており、実際に、私の経験でもピッタリ27歳の患者さんをけっこうよく診ます。

 ただ、年齢分布は小児から50歳代までと、比較的幅広い年齢層にわたってみられますが、このような層はわりあい少数であることは間違いありません。

 私の経験した症例のなかでは、最年少は中学受験前の6年生の男子で、最高齢は50歳代前半の女性ですから、やはり文献どおりです。
 一方、性別では女性の方がやや多く、男女比では1:2くらいとする文献が多いのですが、経験的にはもっともっと女性の割合が多いように思います。
 ただ、今回文献を調べていて分かったことは、「小児では男児の方が多い」ということなのですが、自験例を思い出すと、なるほど10歳代の症例は全例男性であったように思います。

 前回の稿でも少し言及しましたが、菊池・藤本病は欧米では稀な疾患として扱われており、発表されている論文も、圧倒的に日本や韓国、台湾をはじめとする東アジアの国々からのものが多くなっています。 
 我々が日常診療を行っていて菊池・藤本病を強く疑う症例に遭遇する頻度は決して稀ではなく、むしろ比較的多いくらいですから、少なくとも東アジア系の人種では比較的コモンな疾患と考えてよいと思います。

 本稿の最後に、菊池病の症状についてご紹介します。
 菊池・藤本病はリンパ節炎の一種ですから、当然ながらリンパ節腫大がほぼ全例で認められます。 部位としては80~85%が頸部のリンパ節腫大であり、側頸部や後頸部に多いとされていますが、頸部周囲の耳介下部や顎下部などのリンパ節腫大も比較的よく経験します。
 片側性のことがわりあい多いですが、両側にまたがることもめずらしくはありません。

 リンパ節の炎症が起こっているので、圧痛(触診で圧迫したときに疼痛が誘発される)を伴うことが多く、診察時に触診で腫大したリンパ節に圧痛があれば、比較的容易にリンパ節炎の存在を疑うことができます。

 ただ、菊池・藤本病の場合、圧痛がみられないこともけっこう多く、この場合にはリンパ腫などの腫瘍性リンパ節腫大との鑑別はリンパ節生検を行わないかぎりかなり困難です。
 腫大するリンパ節の大きさは、それほど大きく腫大することは少なく、多くの場合1.5cmから2cmまでにおさまることが多いようです。
 発熱も多かれ少なかれ伴うことが多いですが、まったく伴わないこともかなり多く、参考程度にしかなりません。
 その他、皮疹、倦怠感、関節痛などもみられるとされていますが、頻度も少なかったり、症状が非特異的であったりで、診断に役立ちません。

 結局のところ、頸部リンパ節の腫大が多いこと以外には決め手となる特異的な症状はないので、病歴、診察所見、検査結果などを総合的に判断して診断を考慮していくことになります。

 
                         (副院長 増田 浩三)

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 ┃▼┃クリニック情報:桜新町アーバンクリニックからのお知らせ	
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 桜新町アーバンクリニックは、院内の改装に伴い、

 ・4月28日(月)~5月7日(水)

 を休診とさせて頂きます。
 ご迷惑をお掛け致しますが、ご了承頂けますようお願い申し上げます。

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 ┃▼┃クリニック情報:小児科の体制変更のお知らせ
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  5月13日(火)より新しく安齋 祐子(あんざいゆうこ)医師 が入職致します。
  これに伴い、以下のように小児科体制を変更いたします。

【外来担当変更】 

  火曜日 小澤医師 → 安齋医師
  金曜日 伊能医師 → AM 伊能医師  PM 安齋医師
  土曜日 安齋医師が新たに入り小児科医の診察を開始します
        
【小児予防接種/乳幼児健康診断専門外来の追加】

  毎週金曜日 10:00~13:30(安齋医師)
        14:30~17:00(伊能医師)
  
   ※今まで通り水曜日午後も行います

  どうぞよろしくお願いいたします。急な変更等がある場合もございます。
  ホームページのニュース欄にも記載は致しますが、
  詳細は、お電話にて確認して頂くと確実です。


                                                                          (患者様サービス担当 正者 忠範)

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 ━━ この用賀アーバンクリニック通信について ━━━━━━━━━━━━
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 〔アドレス変更〕       mm-change@yoga-urban.ne.jp
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 〔バックナンバー〕     http://www.plata-net.com/blog/yoga/

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