MAIL MAGAZINE
用賀アーバンクリニック通信
用賀アーバンクリニック通信2021年2月号
2021/1/28
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┃■┃■┃ 月刊 用賀アーバンクリニック通信 2021年 2月号 ┃■┃■┃
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━━ こんにちは!用賀アーバンクリニックです。 ━━━━━━━━━━━
2021年最初のメルマガとなります。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
正月開けて早々、緊急事態宣言の再発令。
日々、報道される感染者数に一喜一憂する日々ですね。
今月のHOT! Topicsには、「新型コロナウイルスワクチン」について、
院長にお話頂いております。ぜひ、ご覧下さい。
当院では、臨時のメルマガでご案内致しましたとおり、
2月8日(月)より、「発熱・かぜ様症状外来」の時間を変更致します。
詳細は、以下のクリニック情報、HPもご確認下さい。
まだまだ寒い日が続きます。
感染症を抑え込み、今夏にはオリンピックが見られるようにしたいものです。
そのためにも、「マスク」「うがい・手洗い」「3密を避ける」ですね。
もう少し、踏ん張りましょう!
それでは、今月の情報をどうぞ!
(患者様サービス担当 正者 忠範)
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┃▼┃INDEX
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─ HOT! Topics ─> 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2021年1月
─ 栄養コラム ─> 「食べる肌ケア」
─ 医療コラム ─> Dr.大石の簡単医療講話
『新型タバコ(加熱式タバコ・電子タバコ)について』
— クリニック情報 —> クリニックからのお知らせ等
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┃▼┃HOT! Topics: 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2021年1月
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新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続きます。
緊急事態宣言の効果か、このところの新規患者数の増加は鈍化の兆しをみせていますが、重症者の数は減らず、病床の逼迫は続きます。
ちょうど、1年前の今頃は、中国武漢での大流行を背景に、
日本にも少しずつ患者さんが発生してきた頃ですが、
まさに1年で世界を一変する感染症となりました。
1年前の私が執筆したメールマガジンでは、
「日本国内での人から人への持続感染は現段階ではみられていません」
と記載していた状況を考えると、まさに天地一変の状況といえるでしょう。
当院でも「発熱・かぜ様症状外来」にて、疑い患者さんを診療しています。
年明けの1月上旬は、受診される患者さんも増加傾向にありましたが、
このところは少し落ち着きをみせ、PCR検査陽性率も減少傾向に転じている状況です。
今年はインフルエンザが全く流行していません。
新型コロナウイルス感染症蔓延のためのウイルス干渉によるせいか、
三密を避けた生活にマスク着用が根付いた効果か、
まだはっきりしない面もありますが、
今シーズンはこのままインフルエンザの流行はみないまま春を迎えそうな勢いです。
アメリカでも同様の傾向があるようで、
今シーズンこのままインフルエンザが流行しないようであれば、
来シーズンのインフルエンザは重症化する恐れも懸念されており、
感染症との戦いはまだまだ続きそうです。
コロナ感染の収束に向かう期待の星として、
昨年末からワクチン接種が欧米で始まりました。
日本国内でも2月下旬からの接種開始を目指し、
史上最大規模の接種プロジェクトが動きだそうとしていますが、
まだ具体的な話にはいたっていません。
そもそもワクチンは効果があるのか、副作用が心配だという方も多いのではないでしょうか。
日本国内で接種が予定されているワクチンは現段階で3種類あります。
現段階での3つのワクチンの論文からの情報を以下に述べてみます。
1)ファイザー製(米、mRNAワクチン)
発症予防効果 16歳以上の成人に95.0%
2)モデルナ製(米、mRNAワクチン)
発症予防効果 18歳以上の成人に94.1%
3)アストラゼネカ製(英、ウイルスベクターワクチン)
発症予防効果 18歳以上の成人に62.1-90.0%
3ワクチンとも、筋肉注射で2回接種が必要となります。
インフルエンザワクチンよりも、
接種部位の痛み、腫れ、頭痛、倦怠感、発熱の副反応は多く報告されていますが、接種をおおいにためらうような重篤な有害事象は今のところ明らかではありません。
アナフィラキシー反応の頻度が、
・ファイザー製で100万接種あたり11.1件
・モデルナ製で100万接種あたり2.5件
と報告されています。
同じ米国の不活化インフルエンザワクチンによるアナフィラキシー反応は、
・100万接種あたり1.41件
と報告されているので、
見かけ上の数値としては、少し頻度が多い可能性があるものの、
接種担当者が他のワクチンよりも注意深く観察した上での報告と考えると、
それほど大きな差ではない可能性もあり、
今後、接種回数が増えてくればさらに情報の精度が高まってくると思われ、
推移に注意を払いたいものです。
発症予防効果は、上記に記載した通りに高く
(日本で最初に使用される予定のファイザー製では95%)、
重症化も予防することがわかっています。
すでに国民の2割に1回目のワクチンを接種したイスラエルでは、
1回の接種でもある程度の予防効果があることを公表しています。
ただし、まだわかっていないことや課題もあります。
・ワクチン効果の持続期間がはっきりしていない
・集団免疫がつくかどうかがはっきりしていない
・現段階では子供に対する接種は推奨されない
・今後報告されるかもしれない重篤有害事象に注意が必要
現在、この3つのワクチンは、日本国内で治験が進んでいます。
上記の論文での情報は欧米人を中心にした治験であるため、
人種差による反応の違いや副反応発生率の調査を同じ日本人で評価する必要があるからです。
その治験で、日本人にも上記の効果が見いだされ、重篤な副反応もみられないことが確認された上で、日本国内での薬事承認がおり、ワクチン接種が開始できることとなります。
これから、欧米での接種事例や日本国内での治験状況を踏まえて、
さらなる情報が積み重なってくることでしょう。
そうした情報を注視しながら、ワクチンの順番がまわってきた時に、
接種するかどうかは、個々人で判断することとなります。
どんなワクチンでも100%安全なものはありません。
ご自身の年齢や基礎疾患、アレルギー歴から、接種によるメリットとデメリットを天秤にかけ、メリットが上回ると判断した時に接種をするようお勧めいたします。
(院長 田中 勝巳)
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┃▼┃栄養コラム:「食べる肌ケア」
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乾燥する冬は肌荒れが気になりますね。
どんなクリームを塗るか、確かに表面のケアも必要ですが、
どんなに外から塗っても、栄養不足では皮膚の修復は遅くなります。
肌は、睡眠や日光、洗浄などの影響も大きいのですが、
新しい細胞を作るのは食べものなので、
やはり、何を食べるかは重要なポイントです。
皮膚表面を滑らかで弾力のある良い状態に保つには、
なんといっても肌の細胞の基となるたんぱく質が必要です。
たんぱく質というと『筋肉』とイメージされがちですが、
肌や爪、髪など冬の乾燥に悩む部分も、たんぱく質で作られています。
良質なたんぱく質が多く含まれている食品には
・肉や魚、卵、大豆製品、乳製品
があります。
食べ方のコツは、1回にたくさん食べるのではなく、3食に分けてとることです。
その際、肉や乳製品だけに偏らないようにすると、
たんぱく質だけでなく、脂質のバランスも整います。
魚が苦手な方も
・イカ、タコ、貝類、はんぺん、ちくわ、つみれ、シーチキンなどの缶詰
はおすすめです。
それもなかなか摂れない時は、大豆製品を選びましょう。
納豆、枝豆、豆乳は手軽で常備しやすく、
節分用に売られている乾燥した煎り大豆はおやつにも最適です。
また、肌にはうるおいを保つ水分が必要です。
どんなに保湿化粧水をつけ、水をよく飲んでも、食事からの栄養補給は欠かせません。
うるおいを保つ働きをするヒアルロン酸は、
ごはんやイモ類などの炭水化物に含まれている糖質ですが、
たんぱく質でできた酵素がないと作られません。
また、血行をよくし、粘膜にうるおいをあたえるにはビタミンが働きます。
ビタミンは野菜や果物だけでなく、肉や魚、卵、大豆製品、ナッツ類にも多く含まれます。
お菓子、アブラものの食べ過ぎやストレスは、
大切なビタミンB群やビタミンCを消費してしまいます。
たくさん食べても体にためておくことはできないので、
不足しないように毎日しっかりとることが必要です。
健康のための食生活にはよく「バランスの良い食事が大切」と言われている理由は、このように一つの栄養素だけではなく、いろいろな栄養素を、一緒にとることで総合的に効果を発揮するからです。
ラーメンやパンだけのような炭水化物中心の食事や、
ダイエットで食事を抜くなど栄養不足では、
肌のトラブルはなかなか改善しません。
コンビニやスーパーには日持ちするお惣菜も多く売られています。
また、インターネットでは宅配の冷凍のおかずなども多種類販売されています。
便利な食品を活用し、無理せずに、続けられる肌ケアで健康な肌を保ちましょう。
(管理栄養士 蛯原 啓子)
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┃▼┃医療コラム:『新型タバコ(加熱式タバコ・電子タバコ)について』
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当院では禁煙外来を行っていますが、
新型タバコ(アイコス、グローなど加熱式タバコ、bluなど電子タバコを含む)
を吸う患者様が最近増えています。
新型タバコは紙巻タバコと比較し有害物質が低減される可能性はあるものの、
ニコチンやホルムアルデヒドを含む多くの有害物質は当然身体に悪影響があり、
発癌リスクを示す報告や動物実験で血管内皮機能の低下を示す報告もすでに散見されています。
アイコスを販売するフィリップモリス社は、
紙巻タバコと比較して有害物質を約90%低減しているとプロモーションしていましたが、それは数多くある有害物質のほんの一部であり、
報告されていない他の有害物質については言及されていません。
ニコチンについても同様で、
アイコスにもニコチン依存症になりえるニコチン濃度の上昇は認められています。
さらに、紙巻タバコより吸える場所が拡大したことで喫煙回数が増え、
結果的にニコチン依存症を助長させてしまう恐れもあります。
また、新型タバコは副流煙が少ないため、
元々吸えなかった場所でも喫煙可能となることに注意が必要です。
(リビングで吸わないルールだったが、新型タバコだから吸うようになったなど。)
新型タバコから発生する副流煙は単なる水蒸気ではなく有害物質を含んでおり、
家族が受動喫煙のリスクを負うことには変わりないのです。
新型タバコの長期リスクについてはまだ医学的根拠が乏しいのが現状です。
しかし、アイコスのパンフレットでさえ、
「たばこ関連の健康リスクを軽減させる一番の方法は紙巻タバコもアイコスも両方やめることです。」
と記載しています。
改めて喫煙のリスクをお話すると、
・喫煙は肺癌のリスクを4.8倍上昇させます。
・心筋梗塞などの虚血性心疾患のリスクは、
喫煙しない人と比較し1日5本喫煙する人でも1.5倍です。
また、
喫煙者は非喫煙者と比較しコロナウイルス感染症にかかると人工呼吸器装着、
死亡するリスクが3倍になることも報告されています。
禁煙を成功した方の約80%は自力でやめています。
金曜の夕方に禁煙スタートし、月曜まで禁煙出来れば3日間の禁煙成功、
そのまま吸わなくなる人もいます。
しかし、禁煙したいが一人では自信がない、
どうしていいか分からないという方は一度当院の禁煙外来へお越し下さい。
ただ薬を処方するだけでなく、
ご自身の過去の成功体験や喫煙リスクの情報提供を行いながら
禁煙のお手伝いが出来ると思います。
今回の新型タバコのコラムを書くあたり、
田淵貴大先生の「新型タバコの本当のリスク」(内外出版社)を参考にさせていただきました。
おすすめの良書です。
(禁煙外来のご案内)
https://yoga-urban.jp/guidance/no_smoking.html
(お勧め本)
https://www.amazon.co.jp/新型タバコの本当のリスク-アイコス、グロー、プルーム・テックの科学-田淵貴大/dp/4862574459
(内科 大石 大輔)
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┃▼┃クリニック情報:年末年始休診、お知らせ等
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☆発熱・かぜ様症状外来受付時間変更のお知らせ
新型コロナウイルス感染症の流行拡大に伴い、
発熱・かぜ様症状外来をお昼の時間に設けておりましたが、
2021年2月8日(月)より、開設時間を変更致します。
発熱、咳、息苦しさ等の症状がある患者様は、
一般外来とは完全に別の時間帯に集中をして診察いたします。
また、今後、一般外来は木曜日以外お昼休みを設けず、家庭医による診療が可能です。
院長からのメッセージもHPに掲載しております
https://yoga-urban.jp/news/detail.php?eid=00286
☆2021年2月8日(月)より
【発熱・かぜ様症状外来】
〇受付時間
月〜金 8:00〜8:30
【一般診療】
〇受付時間
月〜金 9:30〜18:30
木曜日のみ12:30〜15:00 お昼休み
※土曜日はいまのところ、発熱・かぜ様症状外来を実施致しません。
※感染症動向に伴い、再度の時間の変更がある場合もございます。
その場合は、改めてご案内させて頂きます。
☆休診
・野間口医師 3月10日(水)休診 → 代診 未定
11日(木)休診 → 代診 未定
12日(金)休診 → 代診 未定
(患者様サービス担当 松葉 広昭)
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━━ この用賀アーバンクリニック通信について ━━━━━━━━━━━━
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※メールでの医療相談は承っておりません。
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アドレス変更:mm-change@yoga-urban.ne.jp
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