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用賀アーバンクリニック通信

用賀アーバンクリニック通信2021年4月号

2021/3/30
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┃■┃■┃ 月刊  用賀アーバンクリニック通信 2021年 4月号   ┃■┃■┃
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━━ こんにちは!用賀アーバンクリニックです。 ━━━━━━━━━━━

年始からの緊急事態宣言も解除されましたが、まだまだ予断を許さない状況です。
その中で、今年も綺麗な桜が咲きました。
毎年咲いてくれる桜を見ると、負けないぞ!という気持ちになります。
宴席を伴う花見は今年も出来ませんので、静かに愛でたいものです。

もうすぐ新年度ですね。
新しい環境になる方も多いでしょうか。
まだまだいろいろな制約も多い中、体調管理には充分気をつけてくださいね。
手洗い、うがいもお忘れなきよう。

今月は、医療コラムも掲載しております。
ポリファーマシーについて、分かりやすく教えて頂きました。
ぜひ、ご参考下さい。

それでは、今月の情報をどうぞ!

                   (患者様サービス担当 正者 忠範)
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┃▼┃INDEX
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─ HOT! Topics ─> 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2021年3月

─ 栄養コラム ─> 「コロナ太りの小さな対策」

─ 医療コラム ─> Dr.大石の簡単医療講話  『ポリファーマシー』

— クリニック情報  —> クリニックからのお知らせ等

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┃▼┃HOT! Topics: 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2021年3月
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緊急事態宣言は解除されましたが、
全国的にじわじわとCOVID-19感染者数が増加してきており、
何やらいただけない雰囲気です。

感染者数が右肩下がりに減少している期間は気分的にも楽でいられるのですが、
徐々に増加傾向にある時には、どんよりとした気分になるのは私だけではないですよね。
そこで待たれているのが、ワクチン接種の推進でしょうが、
この原稿執筆時点(2021年3月28日)では、
残念ながら私を含めて用賀アーバンクリニックのスタッフにまでは順番が回ってきていません。
早く、高齢者をはじめ一般の方々に浸透していくのを祈るばかりです。

さて、当院では今シーズン、インフルエンザの患者様が皆無(ゼロ)でした。
以下のグラフをご参照下さい。

http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/assets/flu/2020/Vol23No4.pdf
(東京都インフルエンザ情報、2021年3月12日発行)

今シーズンは真っ赤なグラフで示されていますが、
0.0の底辺でほとんど増減がみられずフラットな状況です。
例年12月頃から感染者が増加しはじめ、
1月下旬から2月上旬に感染のピークを迎えるのですが、
その現象が全くみられません。極めて驚くべき状況です。

同時期に流行する、ノロウイルス等による感染性胃腸炎(嘔吐下痢症)も
今シーズンは極めて少ない状況で推移しています。
感染性胃腸炎の流行状況は以下のグラフをご参照下さい。

http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/gastro/gastro/
(東京都感染症除法センター、感染性胃腸炎の流行状況、2021年3月24日)

こちらも今シーズンは真っ赤なグラフで示されていますが、
例年より極めて少ない感染状況がみてとれます。

まさにCOVID-19が感染症の流行状況を一変させたのです。

理由として、以下の事項が考えられています。
1) コロナ対策として、マスクや手洗い、アルコール消毒が徹底され、
3密回避など感染対策が徹底された。

2) ウイルス干渉という現象がおこり、
COVID-19流行によりインフルエンザの増殖が抑えられた。

3) 海外との往来が激減し、インフルエンザを持ち込む人がなくなった。

2)のウイルス干渉とは、
あるウイルスが流行するとその他のウイルスが流行しないというものです。

ウイルス同志で宿主(感染する人)の奪いあいがおこり、
そこで負けたウイルスの感染は広がらないという現象です。
コロナ前の状況では、例年、夏場にRSウイルス感染が流行し、
冬場にインフルエンザが流行する現象もウイルス干渉の一つと考えられていました。

他国のインフルエンザ流行状況(ほとんど流行していない)を鑑みても、
この説が最も説得力があると考えられますが、
COVID-19が流行しているとはいえ、まだほとんどの日本人が感染していない
(2020年12月の調査では、東京都内の新型コロナウイルス抗体率0.91%)状況で、これだけの感染状況一変がありえるのでしょうか。
まだまだ未知の感染メカニズム(抗体陽性とでない感染者も多い?)も想像され、その解明がまたれるところです。

用賀アーバンクリニックでは、「発熱・かぜ様症状外来」を継続し、
感染症疑いの患者様と一般患者様とを時間的に区分して診察をしています。
また、「オンライン診療」も継続して承っております。

最新の診療時間割はホームページをご確認下さい。

https://yoga-urban.jp/about_yoga/staff.html#020
(診療の時間割)

https://yoga-urban.jp/about_yoga/online.html
(オンライン診療ご希望の方へ)

                        (院長 田中 勝巳)
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┃▼┃栄養コラム:「コロナ太りの小さな対策」
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『コロナ太り』という言葉も定着しているこの頃ですが、
標準体重より重く生活習慣病のある方は、
今よりも体重増加してコロナに感染すると重症化のリスクが高くなります。

また、体重が増えることで、腰痛や膝痛などが辛くなると、
ますます活動でのエネルギーの消費が減って体重も増えやすくなります。

そこでちょっとした太りやすい習慣と対策についてお伝えします。

下記に思い当たる方は、
太りやすくなりますので小さな対策を少しずつ始めてみましょう。

1. まとめ買いをする

【対策】

まとめ買いはまとめ食いの原因です。
買う量は食べる量ですから、食費をチェック。
特に、おやつやおつまみ、お惣菜、果物、ジュース類、めん類を買い過ぎない。
ストック場所を狭く小さくする。

2. 冷蔵庫はいつもぎっしり入っている

【対策】

冷蔵庫は中身7割、すっきりと。
種類があるほど誘惑に負けやすく、食べ過ぎに。
冷蔵庫、冷凍庫にぎっしり入っている人ほどなかなかやせない。

3. 食事時間以外にも「食べながら」行動することが多い

【対策】

だらだら食べは、胃腸にも歯にも負担をかけます。
何か食べたくなったらまずは甘くない水分補給を。
できれば温かいものをゆっくり飲む。
体を温めると気持ちもリラックス。
テーブルにいつも食べ物を置かないなど環境づくりは重要。
あえて、いつでも簡単に食べられない見えない場所に置く

4. 朝食を毎日食べない

【対策】

朝食を食べない人は毎朝食べている人の5倍太りやすく、
食べたり食べなかったりする人も毎朝食べている人より太りやすいことがわかってきました。
休日も、生活のリズムを整えるためにも前日の夕食を食べ過ぎず、
翌朝食べるものを決めて就寝を。

5. 寝る前3時間以内に夕食を食べる

【対策】

太りにくく、良い睡眠のための胃の門限は9時。
消化が終わらないままの睡眠は睡眠の質が低下し、内臓脂肪も増加しやすくなります。
遅くなる時は、量を半分もしくは3分の1に。

私たちの身体は、習慣で作られていきます。
ちょっとしたことが積もり積もって新しい習慣になります。
なにげない小さなコロナ太り対策、できることから始めてみませんか?

                      (管理栄養士 蛯原 啓子)
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┃▼┃医療コラム:Dr.大石の簡単医療講話 『ポリファーマシー』
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皆さんはポリファーマシーという言葉をご存じでしょうか?
ポリファーマシーとは
「臨床的に必要とされる以上の処方」
と定義され、5-6剤以上の処方を示すことが多いです。

ご自身のお薬の内容を見返した時、
「これ何の薬だっけ?」
「この薬って必要なのかな?」
と思うことはないでしょうか。

本日はお薬についてお話させていただきます。

現代の医療は専門性や臓器別で細分化され、
診療所単位でも内科と整形外科と皮膚科に通院していて、
花粉症の時期は耳鼻科に行く、なんてこともあるのではないでしょうか。

年齢が上がるにつれ罹患する慢性疾患は増える傾向にあるため、
複数の医療機関で処方を受けることがどうしても多くなってしまいます。

その結果、必然的に薬の種類も増え多剤併用処方となってしまうのです。

国内では、平均年齢76歳の外来受診患者さんは、
3.5疾患に罹患していて4.5種類の薬の処方を受けているという報告もあります1)。

必要な薬が多くなることはしかたがないですが、
一方で薬剤数が増えると薬物有害事象や転倒頻度が増えることも報告されています2)。

また、薬剤有害事象は、
処方する医師が1人増えると30%増えるとも報告されており問題になっています3)。

では、この多剤併用処方についてどのように対策していけばいいのでしょうか?

ただ単にお薬を減らせればいいわけではありません。
必要のない薬が潜んでいないか(潜在的不適切処方)を確認し減量を検討することが大切です。

また、そもそもお薬を飲む以外に症状や値を改善する方法はないでしょうか?

血圧を下げるために降圧薬を飲みながら、
漬物など塩分が多い物を摂取していては意味がありません。
高血圧に最も重要なことは塩分制限です。
新しい診療所を受診する時、普段と違う先生に診察を受ける時、
改めて現在の処方内容について相談してみることが重要です。

一方で、薬が必要な状態であっても内服をためらう方もいらっしゃいます。
副作用やいつまで飲み続けるのか、などのご不安もあると思います。
内服しないとどのようなリスクがあり、何を目的に治療するか、
改めて主治医と改めて相談してみましょう。

また、漢方薬での代用をご希望される方もいらっしゃいますが、
漢方薬=安全では決してありません。
長期内服でミネラルバランスの変化や間質性肺炎などの報告もあります。

当たり前の事ですが、薬は必要なものを必要な量で飲むことが基本です。
一度お薬について考えてみることのきっかけになっていただければ幸いです。

参考文献:
1) Geriatrics & gerontology international. 2006; 6(4): 244-247.
2) Geriatr Gerontol Int. 2012; 12: 425–30.
3) Am Fam Physician. 2013; 87(5): 331-336.

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┃▼┃クリニック情報:クリニックからのお知らせ等
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☆受付時間変更

・田中医師 4月13日(火)17:00まで

☆休診

・大石医師 4月28日(水)休診→代診 未定

                     (患者様サービス担当 松葉 広昭)
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━━ この用賀アーバンクリニック通信について ━━━━━━━━━━━━
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