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用賀アーバンクリニック通信
用賀アーバンクリニック通信2021年9月号
2021/8/31
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┃■┃■┃ 月刊 用賀アーバンクリニック通信 2021年 9月号 ┃■┃■┃
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━━ こんにちは!用賀アーバンクリニックです。 ━━━━━━━━━━━
東京オリンピックが閉幕し、パラリンピアンが日々熱戦を繰り広げております。
競技を終えてすぐマスクを着ける等、なかなか大変そうではありますが、
大きな事故なく、閉幕まで走り抜けて欲しいです。
今年の夏もどこも行けずに寂しくはありましたが、
もう少しの辛抱と信じて、感染対策を続けていきたいです。
今月もHOT! Topicsにワクチンの効果についての記載があります。
ぜひ、ご一読下さい。
当院でも、新型コロナウイルスワクチン接種につき、
9月3週目までのご予約を承っております。
(1回目の方でも可能です)
詳細はホームページをご覧下さい。
それでは、今月の情報をどうぞ!
(患者様サービス担当 正者 忠範)
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┃▼┃INDEX
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─ HOT! Topics ─> 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2021年8月
─ 栄養コラム ─> 「 口内炎と食事 」
─ 医療コラム ─> Dr.大石の簡単医療講話『介護保険サービスについて』
— クリニック情報 —> クリニックからのお知らせ等
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┃▼┃HOT! Topics: 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2021年8月
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COVID-19の流行により医療的非常事態が続いています。
COVID-19に感染しても、東京都の入院率は1割にも満たず、
中等症以上で入院が必要な患者様の行き場がなく、
訪問診療医の懸命な努力がなされている現状です。
必要な酸素も一部薬剤も不足しており、戦う武器がわずかな状況で、
自宅で診療を余儀なくされている現状は、
まさに戦時中の状況と酷似しています。
勿論、コロナ以外の病気の治療や管理も通常通り行わないといけないので、
大部分の医療機関はギリギリの状態で運営しており、
そこに携わっているスタッフの疲弊も相当なものでしょう。
一刻も早く、この感染状況の収束を願いたいものです。
そんな中、新型コロナワクチンの接種が着実に進んできています。
国からの供給量が激減し、世田谷区でも予約がとりにくい状況が続いていますが、8月27日時点で、総接種回数は1億2千回分を超えて、
全人口に占めるワクチン1回接種済みの人は54.48%、
2回接種済みの人は43.47%と報告されています。
普段、診療をしていても、ワクチンをすでに接種済みの患者さんが増えてきました。
「ワクチン接種後、ほとんど副反応がなかったのだけど、
きちんと効果がでるのかとても心配です・・」
と聞かれることがありますが、
結論から言うと、
「副反応の差と抗体獲得には相関関係がないので、
副反応がなかった人もしっかりと抗体がついているので大丈夫ですよ。」
とお答えしています。
海外からの研究報告でも、きちんと証明されています。
そうした話題がでる程、他のワクチンと比べても新型コロナワクチンは、
「接種部の痛み」「発熱」「倦怠感」「頭痛」といった副反応の頻度が多いですね。
これはmRNAワクチンの特徴とされています。
mRNAワクチンの場合は免疫反応がB細胞だけでなく
ヘルパーT細胞やキラーT細胞にも起きるため、
T細胞を誘導しないインフルエンザワクチン(不活化ワクチン)より
強い副反応がでると考えられています。
つまり、ワクチンに入っている物質が問題で起きるわけではなく、
ウイルス感染のまね(実際には感染していないが)をして起きた免疫反応が、
こうした副反応として体にあらわれてくるわけです。
一方、ウイルスをやっつけるT細胞を強く誘導することが、
変異株にも効果を発揮できる要因になっています。
変異株が体内に入ってきて、抗体を少し認識できなくなったとしても、
T細胞の力でウイルスをくいとめることができるからです。
実際、イスラエルの報告によると、ファイザー製ワクチンを2回接種した場合、
デルタ株に対する感染予防や発症予防効果は
64%(通常株では95%)に下がっているものの、
入院・死亡の予防効果は93%とそれほど変わっていません。
変異株であっても、ある程度の感染・発症予防効果と従来株と変わらない
重症化予防効果があることが読み取れますね。
現在、猛威をふるっているデルタ株は、
感染者がもつウイルス量は従来株感染者の1260倍、
感染力は従来株の1.87倍と試算されており、
重症化リスクも従来株よりも高いことが報告されています。
また、2回の新型コロナワクチンを接種した後にも感染してしまう
「ブレークスルー感染」も多いとされています。
「ブレークスルー感染」は、ワクチン接種後の中和抗体の減少が関与しているのですが、抗体価が減少しても、感染後は直ちに作り直すことができるため、
重症化を防ぐことには間に合うと考えられています。
上記で示した、ファイザー製ワクチン2回接種後のイスラエルでのデータ
(感染・発症予防効果は従来株に劣るものの、重症化効果は変わりない)
という報告に一致していますね。
したがって、ブレークスルー感染は、デルタ株に置き換わった後に増えてきましたが、軽症ですむことが多く、米国CDCのデータでは、
「ワクチン接種を済ませた人が、
新型コロナウイルスのブレークスルー感染のため亡くなる恐れは0.001%未満」
と報告されています。
ワクチン接種を受けた人もこれまで通りの感染対策が重要ですが、
接種するメリットはおわかりいただけるのではないでしょうか。
最後に、マスクの話題です。
感染予防につけるマスクは不織布マスクが推奨されます。
ウレタンマスクや布マスクよりも感染予防に効果があることが知られています。
また装着法も重要で、きちっと鼻にフィットさせ、
マスクのすき間をなるべく少なくすることが重要です。
まだまだ続くコロナ禍、
一人一人の感染予防がとても重要であることを認識して、
日常生活を送りたいものです。
(院長 田中 勝巳)
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┃▼┃栄養コラム:「口内炎と食事」
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舌や頬の内側などに口内炎ができると痛みのために食事が食べにくくなりますね。
口内炎は、誤って噛む、たばこ、睡眠不足、ストレス、アレルギーでも
できてしまうこともありますが、栄養不足も原因の一つとされています。
今回は、炎症が起こってしまったときの、
口の中を刺激しない食事のポイントと予防になる食事についてお伝えします。
●食べやすい食事の工夫 ポイントは3つ
1. 温度・・・熱すぎても冷たすぎても刺激しやすいため、
常温から人肌くらいの温度が最適です。
2. 味・・・濃い塩味、酸味の強いすっぱいもの、
ワサビやトウガラシなど辛いものは避けます。
汁物や煮物は、だしを濃くして調味料を入れると
薄味でも美味しく食べられます。
3. 口あたり・・・パリッとした食感のものは炎症部分にあたると痛みが増すので、水分が多くて軟らかい食材がおすすめです。
そうめんなどのめん類や卵豆腐など水分が多い方が食べやすい食材ですが、
注意が必要なことがあります。
水分が多いと同じ重さでも一口当たりのとれる栄養量は少なくなります。
例えば、卵豆腐1個80gで約30kcalですが、卵1個50gで約80kcalなので、
温泉卵で食べる方が栄養量は多く取れます。
幼児や高齢者など、1食で食べきれる量が少ない場合、
普段よりとれる栄養量が減って体力の低下につながりますので、
デザートやおやつにヨーグルトやプリンなど乳製品や卵を使ったデザートや
ミルクセーキなどの飲み物を少量でも補給すると、栄養量が増やせます。
●予防と治療食のポイント
回復を早め、予防をするためにもまずはビタミンB群が不足しない食事が重要です。
ビタミンB群は豚肉やレバー、いわしやまぐろ、納豆、牛乳、卵、ほうれん草などの緑黄色野菜やバナナなどの果物、ピーナッツや海苔にも多く含まれています。
しかし、これらの食品を食べていても、ごはんやめん類、お菓子など糖質が多い食事やアルコール、精神的・肉体的な疲労、睡眠不足でも消耗する栄養素です。
だからといって、まとめてとっても水溶性のビタミンなので余分なものは
尿に排泄されてしまうので、毎食の食事が重要なのです。
このコロナ禍を元気に過ごすにもビタミンB群は重要です。
口内炎は、栄養不足を教えてくれる症状のひとつでもあります。
ついつい食べやすさ重視の食事や、忙しくて食事を抜いてしまったりする方は、
口内炎ができた時は、食事を見直すサインと思っていただくと良いと思います。
(管理栄養士 蛯原 啓子)
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┃▼┃クリニック情報:クリニックからのお知らせ等
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☆休診
・大石大輔医師
9月15日(水)午後休診 → 代診 半田医師
9月18日(土)休診 → 代診 中村医師
(患者様サービス担当 松葉 広昭)
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━━ この用賀アーバンクリニック通信について ━━━━━━━━━━━━
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