COLUMN

管理栄養士の栄養コラム

心の元気は食事から その2

2020.08.31

先月、心が元気でいるためのポイントとして朝食の重要性についてお伝えしました。
今月は、どんなものを食べるとやる気がでて心が元気でいられるか、ということについてお伝えします。

やる気を高めるには、脳のドーパミンという脳内の神経伝達物質を増やすことが効果的だとされています。ドーパミンを食事で増やすには、ドーパミンの材料であるたんぱく質を摂取することが必要です。暑い夏はそうめんやざるそばのようなめん類で済ませがちですが、炭水化物が中心のめん類やおにぎり・パンだけではたんぱく質が少ないため脳のドーパミンが不足しやすく、やる気が起きにくくなります。

また、めん類やおにぎり、パン以外にもアイスやお菓子など甘いものが多く、卵や肉、魚などのおかずをしっかり食べていないと、ビタミンB1や鉄の不足も起こりそれが疲れやすさやだるさの原因となることがあります。

肉や魚、卵や豆腐、乳製品などは代表的な良質なたんぱく質の多い食品ですが、単にから揚げや刺身、ヨーグルト等をたくさん食べればよいということではありません。良質なたんぱく質がよりよく体に作用するには、野菜や海藻、ナッツ類などに含まれる様々な栄養素が一緒に定期的に入るという相互作用が効果を上げるポイントとなります。

忙しかったり、寝坊するなどして食事を抜いたり簡単にすませたときにすぐにやる気がでなくなるわけではありません。1日3食食べていても、必要な栄養素が足りないことが繰り返し起こるとその食習慣がだんだんやる気という精神的な部分にも影響してしまいます。

それぞれの栄養素は単独で存在しているわけではなく、様々な食品に含まれています。皆様の食卓は色とりどりの食事が並んでいるでしょうか?栄養素の種類を増やす方法の一つはいろいろな色の食品を選んで食べることです。

白いご飯に茶色の肉や魚、緑や赤の野菜があって、黄色の卵、黒い海苔など、食事を色でみて色の数が多いメニューを心がけてみましょう。料理の色の数が多いと栄養のバランスも整いやすくなります。

適切な食事のバランスになる量は、肉や魚がこぶし一つ分(じゃんけんのグー)あると、
野菜は手のひら大(じゃんけんのパー)、それをごはんやパンなどの主食と一緒に食べるのが、おおまかな目安です。

基礎疾患のある方、スポーツをされる方は、食べるタイミングや適量に差があります。
個別に知りたい方は、木曜日、もしくは土曜の栄養相談でお尋ねください。
(予約制です。主治医・スタッフまでお声掛けください。)

(管理栄養士 蛯原啓子)

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