COLUMN

管理栄養士の栄養コラム

骨の健康、気にしてみませんか?

2020.09.30

新型コロナの影響で、在宅勤務や外出自粛で日光にあたる時間が減っている方は、骨の健康のためにこれまでより少し食生活を見直す必要があります。高齢になってからの骨折は介護が必要な原因になりやすいのですが、骨量は20歳をピークに徐々に減っています。骨というとカルシウムがよく知られていますが、それだけでは丈夫な骨にはならず、しっかり食べていると思っていても、なにげない習慣や摂り過ぎが、健康な骨の維持にマイナスになっていることがあります。

そこで今回は2つの重要なポイントについてお伝えします。

  1. 何を食べることが必要か

◎骨の原料になるカルシウムが多い食品
・・・牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、魚、とうふや納豆などの大豆製品、
小松菜や切り干し大根などの野菜

◎腸からのカルシウムの吸収を増やすビタミンDが多い食品
・・・牛のレバー、卵黄、鮭、干しシイタケ
ビタミンDは、皮膚に日光があたることでも皮膚でつくられますが、
外出が減っている方は太陽からのビタミンDの供給も少ないため
食事からの供給が大変重要となります。

◎骨の密度を増やすビタミンKが多い食品
・・・納豆、小松菜、モロヘイヤ、オクラ
ビタミンKはアブラに溶けるので、油を使った料理で、たんぱく質豊富な肉や魚、
卵、大豆製品と一緒に摂取するとさらに効果的で、
たんぱく質は不足すると骨密度に影響します。

  1. 摂り過ぎに注意が必要なものは何か

尿から排泄させやすくしてしまうものに【アルコール】【カフェイン】【塩】があります。
また、ミネラルのひとつであるリンも骨を作る材料ではありますが
【スナック菓子】【インスタント食品】、【清涼飲料水】【ハム、ソーセージ】
には多く含まれるので、摂り過ぎてしまうと骨の形成のためのカルシウムの吸収を妨げます。

また、食品ではありませんが、【たばこ】もせっかくとったカルシウムの吸収を妨げます。なにげない毎日の食習慣ですが、太るか痩せるかを気にした食事だけでなく、
骨のためにちょっと日ごろの食生活を見直してみませんか。

(管理栄養士 蛯原啓子)

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