COLUMN
管理栄養士の栄養コラム
「お菓子の買い方と健康管理」
2019.03.28
3月になり、『春限定』のお菓子も多く見られるようになりました。
いつもは食べないものでもなんとなく今だけしか買えないと思うと、 つい買ってしまったりするのはよくあることですね。
空腹で店に行かないことが良いとわかっていても、 今はインターネットなどでいつでも自宅で箱買いさえもできてしまいます。
よく買っているお菓子を患者さんに記録してもらうと、 ほとんどの方がほぼ同じ間隔で同じように買っていることがわかります。
生活習慣病には糖尿病や脂質異常症、高血圧がありますが、 生活習慣のなかで特に食習慣は、買い方を見直すことで改善することがよくあります。
特に減量、血糖管理が必要な場合、お菓子の購入習慣を見直すときに 面談でよくお伝えしていることが3つあります。
1. 買う前に「前回いつ買ったか」「すでに食べきっているのか」思い出してみる
とくに食べきっているかどうかがポイントです。
切れ目なく買うということは、食べ続けるという習慣ですから、 『買い置きがない、食べない日』があるという習慣を新たにつくるには、 たまには買わない勇気も必要です。
2. 食べる量や食べるタイミング、食べる期間など自分ルールをつくる
例えばお菓子1箱買ったら、食べ終える日を決めます。
おすすめは箱に開けた日、食べ終わる予定日を記入します。
その日より早く食べ終えたらその日まで購入しない、 夕食後は食べないなどのルールを決めます。
3. 買い置きする場所を今の半分にする
おやつ置き場、冷蔵庫・冷凍庫のデザートスペース、 会社の机の引き出しなどついつい入れておくスペースが広いほど安心して 余分に購入し、消費期限だからとつい食べ過ぎます。
買う量は食べる量なので買って収納できる場所を広くしてしまうと、 食べる量も比例して増えてしまいます。
安いときの買い置きや大袋の『お徳用』は経済的と思いがちですが、 「安かったから」とつい食べ過ぎることも。
『高い』と食べる量も減って、ちょっと高い出費がのちの検査値改善や 医療費減額につながることもあります。
『量より質』と切り替え、良いものを少しずつ楽しむという考え方に シフトすることもお勧めです。
食べたもので作られている私たちの身体は、ほとんどの方が何を買うか というところから始まっています。
春は寒暖の差や環境の変化などストレスも増える季節です。 ストレス食いになりがちなお菓子こそ、買い方の見直しで対策していきましょう。
(管理栄養士 蛯原啓子)