COLUMN

管理栄養士の栄養コラム

「もやしって栄養あるんですか?」

2019.01.29

季節を問わず、安価で買えるもやしには『もやしっ子』など良いイメージがない ため、もやしを食べても栄養にならないのではないかという質問を受けることが あります。

答えは「もやしに栄養はあります」。

もやしは、豆を発芽させたものですから、成長するための栄養がぎゅっとつまっ ています。主なものは3種類あり、良く見かける豆の部分がうすい緑色のものは 『緑豆もやし』(販売されているもやしの約9割)、この良く見かけるものより やや細いタイプが『ブラックマッペもやし』、黄色い豆がついたまま売られて いるタイプが『大豆もやし』です。

もやしの中で一番栄養豊富でおすすめなものは、韓国料理などで良く見かける 『大豆もやし』です。大豆もやしに含まれる、たんぱく質、イソフラボン、 レシチンといった成分は、コレステロールや中性脂肪を下げる働きなどの 生活習慣病予防や美容にも効果があるとされています。

『緑豆もやし』や『ブラックマッペもやし』にも大豆もやしよりは栄養量が少 ないですが、たんぱく質やビタミンB1、カルシウム、カリウム、食物繊維など が含まれています。ですから、例えばラーメン1杯にもやしを入れて食べるだけ でも、栄養バランスを整える手助けになります。

「でも、もやしってすぐ傷むから」という方も多くいらっしゃいますが、 もやしは冷凍もできますし、ゆでたり、レンジで加熱すれば数日美味しく 食べることが出来ます。

もやしは、衛生的に製造されているので、洗わずに食べられます。
冷凍は、においが気になる方はサッと洗って、水を切って、密閉袋に。
においが気にならない方は、袋ごと冷凍庫へ。
おいしさはさっとゆでて冷凍した方が保てます。

ただし、冷凍すると細胞がこわれるのでシャキシャキとした食感で食べることは できません。

そのかわり、細胞がこわれているところから味のしみこみは良くなるので、 酢の物やスープ、サラダ作りには重宝します。

レンジで加熱する場合は、密閉袋なのでそのまま入れると、袋が膨張するため、 もやしの袋を少し開けてから、袋をたてて、そのままレンジに、 においが気になる方は袋の中に水を入れて2, 3回ふって水をとりかえればOK。

加熱時間は、1袋で約2〜3分くらいですが、取り出した後も余熱でも煮えるので、 加熱しすぎないのがおいしさのコツです。

また、耐熱皿にもやしを入れて、そこに肉や魚、ブロッコリーなどのせてラップ してレンジに入れると簡単に1品出来上がりです。

手軽に食べられて、栄養もあって、旨みのあるもやし、 是非毎日の食材のひとつとしてご活用ください。

(管理栄養士  蛯原啓子)

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