COLUMN

管理栄養士の栄養コラム

ラクラク!『朝に魚』の新しい習慣

2019.01.07

今年の健康ブームでは『サバ缶』が注目されました。
魚は、毎日食べると体に良いとわかっていても、夕食に週数回食べる方が一番 多く、なかなか毎日魚を食べる習慣は難しいという声をよく聞きます。
ですから、朝食に一口でも食べるような習慣があると1日で摂取する栄養の質 はぐんと良くなります。

サバに限らず、水産物には、良質なタンパク質が摂取できるだけでなく、 高血圧や心臓病の予防、脳、神経系機能の発達(記憶力低下予防)、 炎症を抑える作用など、生まれる前の赤ちゃんから高齢者のどの年代にも必要 な成分が含まれていることから、毎日の摂取が望ましいとされています。

そこで、朝でもサバ缶と同じような栄養を少しでも補給するための方法を 2つご紹介します。

1. 『ツナ缶』活用

ツナ缶はマグロやカツオで作られており良質なアブラの成分、 DHAやEPAがたっぷり入っています。

お好みのマヨネーズやドレッシングに混ぜて容器に入れておくといつでも食べら れます。

朝は、パンやご飯にのせたり、おにぎりの具に、サラダもカットキャベツに混ぜ るだけでも栄養アップ。缶を開ければ、そのままでもすぐ食べられますが、油漬 けとスープ漬けがありますので、確認して用途にあわせてお好みでどうぞ。

「ツナでいいんですか?」
「ツナがいいんですよ」

というのは栄養相談でよくある会話です。

2. 刺身を朝に

刺身を夕飯のおかずに買ってきて、ちょっと多いなというとき、 「生ものだから」とちょっと無理して食べてしまうこと、ありませんか?

魚の良質なアブラは、焼くと流れ出る分もあるので生の方が一切れから摂れる量は 多くなります。とはいえ、夜に食べ過ぎると胃腸や肝臓の負担も増え、肥満の原因 にもなります。身体への吸収の速いアブラは、活動するときにこそ使いたいもの。
残して翌朝に回しましょう。

そんな時「朝はパンだからしょうゆ漬けは合わない」という方は、オリーブオイル や、お好みのドレッシング、残ったワインに漬けて。
ニオイが気になる方は酒を振りかけておき、翌朝チューブのおろし生姜と味噌汁に 入れてもいいですね。

生が気になる方は、アルミホイルにのせ、カレー粉や黒こしょうをかけてトースタ ーでパンと一緒に焼いても。

お子さんには、マヨネーズやチーズをのせて焼くと食べやすく、少量でも質の高い 栄養補給ができます。刺身の大きさは、切る手間もなく一口で食べられるので朝に もお弁当にもぴったりです。

栄養相談でこの話をすると「初めは残ったらそうしていたのですが、最近は朝用に 刺し身を買うことも増えました」という声も聞くようになりました。

年末年始、いつもよりもお刺身を多く購入する機会もあるのではないでしょうか。
いろいろな魚介でお好みの食べ方を試すチャンスです。
この機会に朝食のメニューの幅を広げてみませんか。

(管理栄養士  蛯原啓子)

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