2011/7/26
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┃■┃■┃ 月刊 用賀アーバンクリニック通信 2011年 7月号 ┃■┃■┃
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━━ こんにちは!用賀アーバンクリニックです。 ━━━━━━━━━━━
梅雨が明け、いよいよ夏本番です。ここ2~3日は学校もお休みに入っているのか、通勤の電車が空いています。私自身、夏休みといえば「宿題」というイメージがありますが、早めに終わらせる人、ギリギリまで残す人、様々かと思います。
皆様は如何でしたでしょうか。
今月のメルマガは、「感染症」についての記事をHOT! Topics及び医療コラムに
掲載致しました。夏休みは子供たちの行動範囲も広がります。帰宅後の手洗い、
うがいの励行をお勧め致します。詳しくは、以下の記事をご参考下さい。
暑い日が続いておりますが、水分補給を心がけ、熱中症には十分ご注意下さい。
(患者様サービス担当 正者 忠範)
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┃▼┃INDEX
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─ HOT! Topics ─> 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2011年7月
─ 栄養コラム ─> 「お酒と上手に付き合うための工夫」
─ 医療コラム ─> コモンな病気ファイル その11:
「伝染性紅斑(りんご病)」
─ 桜新町アーバンクリニックよりお知らせ
― クリニック情報 ―> 休診、クリニックからのお知らせ等
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┃▼┃HOT! Topics: 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2011年7月
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子供の夏の感染症である、手足口病やヘルパンギーナが流行しています。
特に手足口病の患者報告数は、東京都内でここ数年最も高い水準となっています。
家庭や保育所、幼稚園、学校などでの感染に十分注意しましょう。
手足口病は、エンテロウイルス属(主にエンテロウイルス71型とコクサッキーウイルスA群16型)によって引き起こされる乳幼児の疾患です。
口の中、手のひら、足の裏などに、発疹や水疱ができます。潜伏期間は2〜7日です。
高い熱が出ることや重症化することはまれですが、合併症として急性脳炎や心筋炎があります。
ヘルパンギーナは、エンテロウイルス属のウイルス(主にコクサッキーウイルス)によって引き起こされる乳幼児の疾患で、潜伏期間は2〜7日です。
突然の高熱で発症し、口の中の奥の方に水疱や潰瘍ができるのが特徴です。
これらの疾患は、患者さんの咳やくしゃみにより(飛沫感染)、あるいは手についたウイルスにより汚染された飲食物を介して(経口感染)感染するので、外出後のうがい、手洗いが重要です。
また治った後も2週間から4週間は便にウイルスが排泄されるので、症状が消失した後にも感染のリスクがあることをご承知おき下さい。
暑くて湿度の高い夏は、細菌による食中毒に注意が必要です。
カンピロバクターや病原性大腸菌、サルモネラといった細菌によるものが多く、
食べてすぐにではなく、数時間から数日後に症状が出ることもあります。
細菌性食中毒の予防は、食中毒菌を「つけない」「ふやさない」「殺菌する」が
原則です。そのためには、手やまな板、包丁などをよく洗う、食品を室温で放置
せずに冷蔵や加熱する、生の食品と加熱済みの食品を分けることなどが重要です。
特に、肉は生で食べずによく熱を加えるようにしましょう。
(細菌性食中毒の予防には75度、1分以上の加熱が必要です)
(院長 田中 勝巳)
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┃▼┃栄養コラム:「お酒と上手に付き合うための工夫」
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今年は節電の影響もあって、ビールが一層美味しい“暑い夏”となりそうですね。
暑い夏を乗り切ろう!ということで、暑気払いなどでついつい酒量も多くなる時期ではないでしょうか。
そこで、今回は、そんなお酒の席や自宅で「お酒と上手に付き合うための工夫」
についてご紹介します。
●其の一:お通しに要注意!
お店で、まず最初に出されるのがお通し(「突き出し」とも言われます)です。
最初の注文が入ってからお客様に出すまでの時間をつなぐためにお店側が出し
ているものですが、これがお酒を飲み過ぎてしまう落とし穴の1つです。
よくお通しに出される料理を思い出してみてください。味の濃い煮物やあえ物、塩辛などの塩蔵品が多くありませんか。味が濃いということは、塩分が多いということ。それだけ喉が渇きやすく、お酒を飲みたくなるという訳です。
最近では、会計時にお通し代が知らず知らずのうちに加算されていることもあります。最初に、お店の人にお通しをお断りすることもできますので、そうすることで節約にもつながりますし、お酒の飲みすぎを防ぐ一歩となります。
●其の二:おつまみ選びは、揚げ物以外を!野菜料理は豊富に!
お酒を飲む際に、おつまみを食べることは、二日酔い防止や肝臓の働きを助けるために重要です。特に、アルコールを分解する肝臓の働きを助けるのに欠かせない栄養素が、肉や魚、豆腐、卵などに多く含まれる「たんぱく質」と野菜や海草類などに多く含まれる「ビタミン」です。
たんぱく質には、アルコール代謝に必要な酵素が含まれており、肝臓が受けたダメージを修復し機能を改善したり、胃壁を保護したりする働きがあります。ビタミンは、アセトアルデヒド(血液中のアルコールが肝臓で分解された中間代謝物質。二日酔いの原因とも言われています)の分解を促進します。
ただし、おつまみを食べる際に控えていただきたいのは、脂っこい料理に多く含まれる「脂質」です。脂質は、肝臓でアルコールの分解が優先されるため、脂質の分解が遅れ脂肪肝の原因となります。また、カロリーの摂り過ぎにもつながり肥満の原因になります。
揚げ物などのおつまみはなるべく控えるようにしましょう。
上記のことを踏まえて、おつまみを注文する際には、以下の順番で選んでみてはいかがでしょうか。早めに出てくるメニュー欄から、冷奴や枝豆、お刺身などの油で揚げていないおつまみを1品。サラダや酢の物などの野菜料理メニューから2~3品。
サラダにかけるドレッシングやマヨネーズは、「控えめに」の注文にするか、つけずに食べるのもポイントです。
●其の三:週に買うお酒の量を決める!
どうしても自宅だと安心してたくさん飲んでしまう。
そんな方には、1週間に買うお酒の量を「適量分」だけ購入することをおすすめします。限られた量を飲む事で、ゆっくり味わいながら自分のペースで飲めますし、飲みすぎ防止につながります。
では、「適量分」とは、どのくらいの量なのでしょうか。一般的に「節度ある適度な飲酒」とは、1日平均純アルコールで約20g程度と言われています。
次の計算式から、飲んだお酒の量のアルコール量が求められます。
お酒の量(ml)×0.8×お酒のアルコール濃度(%)÷100
<例>
アルコール濃度5%のビール1缶(500ml)を1本飲んだ場合には
500ml×0.8×5%(5÷100)=20g(1日の適量) となります。
※アルコール濃度は、飲んでいるお酒の表示を参考にしてください。
文中でもお伝えしたように体内に摂取したアルコールは、肝臓で分解されます。
20gのアルコールを分解するのには、約3時間程度かかります。お酒のアルコール濃度によっても適量分は異なってきますので、いつも飲まれているお酒の量を確認していただき、ご自身の適量分を把握してみてはいかがでしょうか。
最後に。肝臓は、さまざまな栄養素や有害物を分解合成する身体にとって大切な場所です。飲み過ぎてしまった日の翌日などは、肝臓に負担をかけないためにも、出来れば休肝日を設けて肝臓を休めてあげることも大切です。
上記を参考にお酒と上手に付き合っていただけたらと思います。
(管理栄養士 川島 美由紀)
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┃▼┃コモンな病気ファイル その11:「伝染性紅斑(りんご病)」
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今回は「伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)」というウイルス感染症を取り上げます。
最近主に保育園・幼稚園の園児の間で「手足口病」がかなり流行しているようですが、実はその前から今年はこの「伝染性紅斑」がかなり流行していると報道されていました。
「伝染性紅斑」という疾患はヒトパルボウイルスB19というウイルスによる感染症ですが、小児では両頬が平手で叩かれた後のように赤くなることから、日本では俗に「りんご病」として知られています。
小児の「伝染性紅斑」の主な症状は、この平手打ち様の両頬の紅斑(90~100%)と腕や大腿部に出現する網目状の淡い紅斑(70~80%)で、その他の症状が出現することはまれです。これらの皮膚症状が出現した段階で、すでに体内のウイルス量はかなり減っていることが分かっており、通常学校や園を出席停止にする必要はありません。
健康なボランティアにこのヒトパルボウイルスB19を感染させた研究結果によると、典型的な「伝染性紅斑」の症状を発症するのは感染者のうち25%のみで、50%は軽い発熱や筋肉痛などの感冒症状のみで経過し、残りの25%は全く無症状で経過したそうです。
これを不顕性感染といい、つまりこの疾患にかかった記憶がなくても抗体を持っている人もいるということになります。
しかしワクチン接種が行われていないためか、成人してもまだ一度もこのウイルスに曝露されていない人もかなり多く、成人の既感染率は約40%というデータもあります。
これは、成人になってからこのウイルスに初めて感染し、感染症を発症する例があるということを示しています。
実際、今年は小児での流行に呼応するように成人発症例が増えており、当院でも最近成人の「伝染性紅斑」と診断される例が連続しています。好発年齢は、子どもとの接触機会が多いためか、30~40歳代の女性が圧倒的に多く、私自身の経験では男性例は一例もありません。
成人の「伝染性紅斑」で注意しなければならないのは、小児とはかなり異なる症状をきたすことです。小児ではほとんどの例でみられる両頬の平手打ち様紅斑は非常に少なく(10-15%)、成人例での主な症状は、
・発熱(80~90%)
・手足の腫れ(60%~)
・手指や膝関節などの関節痛(60%~)
・腕や下肢を主体とする(かゆみを伴うことが多い)網目状の淡い紅斑(30~40%)
・風疹に似た発疹(40~50%)
・倦怠感(50%)
・リンパ節腫脹
などですが、これらの症状が患者ごとにいろいろな組み合わせ、いろいろな程度、いろいろな順番で出現するため、診断が難しいこともあり、プライマリ・ケア医の力量が問われる疾患であるともいえます。
これらの症状のなかでも特徴的なのは手指の関節痛です。
ヒトパルボウイルスB19は急性ウイルス性関節炎の原因として最も多いという側面も持っています。そしてこの手指の関節痛は「関節リウマチ」という疾患の関節症状の分布ととても似ていて、「関節リウマチ」を心配して受診される方もおられますし、また「関節リウマチ」を診断する際にもこのウイルス性関節炎の可能性を考慮する必要があります。
診断は問診と身体診察のみで多くの場合十分ですが、確定診断のためには血液検査で「ヒトパルボウイルスB19に対するIgM抗体」が陽性となっていることを確認する必要があります。
ところがこの検査は妊婦でしか保険適応となっていないため、当院では通常この検査は施行せずに臨床診断しています。
この疾患は特別な治療薬を必要とせず、通常2~3週間以内に関節痛も含め自然軽快し、関節に後遺症を残すこともありません。関節痛が強い時には鎮痛薬を、皮膚のかゆみが強い時にはかゆみ止めとして抗ヒスタミン薬を飲んでいただきます。
成人の方のなかには、これが「リンゴ病」と同じ感染症であることをお話すると驚かれる方もおられます。関節痛が強かったり、発疹が広範囲に出たりして不安が強い方が多いため、病態を十分ご説明して不安を解消していただくことが第一だと考えています。
(副院長 増田 浩三)
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┃▼┃クリニック情報:桜新町アーバンクリニックからお知らせ
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こんにちは。桜新町アーバンクリニックです。
☆7月から新しく富塚太郎医師が外来部長として着任致しました。
富塚医師は北海道家庭医療学センターにて家庭医の研鑽を積んでおり、お子様からお年寄りまで、幅広く診察いたします。当院では内科、小児科、消化器内科、皮膚科の外来を担当いたします。診療日は月曜日、火曜日、金曜日となります。ご相談事などございましたら、お気軽にご来院ください。
なお、桜新町アーバンクリニックでは、内科、小児科、皮膚科、心療内科、婦人科の外来の他に、「禁煙外来」や「もの忘れ外来」も行っております。禁煙に臨みたい方や、認知症のご不安をお持ちの方やそのご家族様は、一度ご相談ください。
また、各種健康診断、胃内視鏡検査(胃カメラ)、腹部超音波検査(エコー)、子宮がん検診等も予約制で行っております。
詳細につきましては、下記の連絡先までお問い合わせください。
今後も宜しくお願い致します。
<お問い合わせ先>
桜新町アーバンクリニック
〒154-0014 東京都世田谷区新町3-32-1 さくらウェルガーデン2F
TEL: 03-3429-1192
http://www.sakura-urban.jp/pc.html
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┃▼┃クリニック情報:休診、お知らせ等
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・8月11日(木)~15日(月) 夏季休診
・8月16日(火) 満尾医師休診 → 代診 なし
・8月18日(木) 伊能医師休診 → 代診 増田医師
・8月19日(金) 伊能医師休診 → 代診 小澤医師
・8月23日(火) 小澤医師休診 → 代診 なし
・8月24日(水) 小澤医師休診 → AM 代診 なし
PM 代診 伊能医師(14:00~)
・最新の医師時間割 http://www.plata-net.com/yoga/schedule.html
急な変更等がある場合がございます。
詳細は、お電話にて確認して頂くと確実です。
(患者様サービス担当 正者 忠範)
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━━ この用賀アーバンクリニック通信について ━━━━━━━━━━━━
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