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用賀アーバンクリニック通信

用賀アーバンクリニック通信2011年11月号

2011/11/28
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┃■┃■┃  月刊  用賀アーバンクリニック通信 2011年 11月号    ┃■┃■┃
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 ━━ こんにちは!用賀アーバンクリニックです。 ━━━━━━━━━━━

 早いもので2011年も残り約1ヶ月となりました。お歳暮や大掃除、年賀状等の
 準備をこの時期から計画したいと毎年思っているのですが、ついつい後回し
 になってしまいます。今年こそは計画的に実施し、ゆっくりと年末年始を過
 ごしたいものです。
  
 さて、インフルエンザの予防接種はお済みでしょうか。HOT!Topicsにも記載
 がありますが、効果が出るまで時間がかかります。お済みでない方は早めの
 接種をお勧め致します。

 今月は、栄養コラムで「冷え」を、医療コラムで「鉄欠乏性貧血」を扱って
 おります。ご参考ください。

 それでは、今月の情報です!   

                                                         (患者様サービス担当  正者 忠範)

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 ┃▼┃INDEX
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  ─ HOT! Topics    ─> 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2011年11月
 
  ─ 栄養コラム     ─> 冷えの原因は食事にもあった!
                            ~気になる働き盛りの男性の冷えの原因~

  ─ 医療コラム     ─> コモンな病気ファイル その13:「鉄欠乏性貧血」(その2)

  ― クリニック情報 ―> 休診、クリニックからのお知らせ等

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 ┃▼┃HOT! Topics: 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2011年11月
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 インフルエンザのワクチンを打ちに来られる患者さんが増えてきました。
 当院では、インフルエンザワクチン接種の予約はできませんが、
 ご来院いただければ接種可能です。
 ご希望されるかたは、診察時間内にお越し下さい。

 まだ接種されていない方は、効果がでるまで2週間ほどかかるため、
 11月中あるいは12月上旬までには接種をすませておきましょう。
 13才未満の子供さんは3、4週間あけての2回接種が原則ですが、13才以上のかたは1回接種で大丈夫です。

 さて、このところの流行状況ですが、インフルエンザはまだ流行していません。
 寒暖の差があるためか、先月に引き続き、普通風邪や胃腸風邪で来院されるかたが目立ちます。

 また、マイコプラズマ肺炎が流行中です。
 肺炎マイコプラズマという病原体が原因の感染症で、頑固な咳が特徴です。
 好発年齢は小学生世代ですが、天皇陛下のご病状もマイコプラズマ気管支肺炎が疑われているという報道があったとおり、大人にも比較的多い病気です。

 潜伏期間は2,3週間で、頑固な咳、発熱がみられます。
 初期の頃には、発熱が一日中続くというより、一日の中で高熱がでたり下がったりが多いようです。病期が進行してくると一日中高熱が続きます。解熱してからも比較的長期間(3,4週間)咳漱症状が持続することがあり、咳が長引くやっかいな病気です。

 診断は、血液検査の抗体価の上昇を確認することが多いのですが、1回の血液検査では評価が難しいケースもあります。

 治療は抗生剤ですが、この病原菌に効果のない抗生剤もあるため、マイコプラズマ感染症に効果のある抗生剤を選択して治療をする必要があります。

 また従来効果があると言われていた薬剤も耐性化し、効果があらわれないケースも報告されています。

 この病気にはワクチンがありません。一般的な予防法は、風邪やインフルエンザの時と同じで患者との濃厚な接触を避け、手洗い、うがいを励行することです。

 これからの時期、当院も含めて医療機関を受診される際には、予防目的にマスクを持参するようにしましょう。
                                                                                               (院長 田中 勝巳)

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 ┃▼┃栄養コラム:冷えの原因は食事にもあった!
 ┃  ┃                     ~気になる働き盛りの男性の冷えの原因~
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 寒くなり、体を冷やさないために衣服の調節が大切になってきました。
 同じ気温でも寒さの感じ方は様々です。
 女性に冷え性が多いといわれていましたが、最近は男性にも冷え性の方がじわじわ増えています。

 筋肉量の多い男性は一般的に冷え性にはなりにくいと言われていました。
 しかし、最近では、若くても運動習慣もなく、デスクワークが増え、車の利用など運動不足で筋肉量が減っている人が増えています。

 男性の場合は、手足は冷たくならずに、疲れやすさや頭痛、肩こり、しびれ、風邪をひきやすい、胃腸障害など、『冷え』の自覚症状はないまま低体温になり体調不良が進行するといわれています。
 血流が悪くなると、肝臓や腎臓などの機能にも影響してきます。

 これらの原因のひとつに、飲み過ぎや食べ過ぎ、たばこやストレスによる自律神経の乱れなどの状態が続くことがあげられています。
 過剰なコレステロールや中性脂肪などが血管の内側に付き、血管は細くなり、しかも弾力性を失い硬くなる動脈硬化を起こして血流が悪くなって起きる場合もあるといわれています。
 ですから、『冷え』はやせている人ばかりでなく、お腹周りが太めの方も要注意ということです。
 これらを予防するためには、男女関係なく運動や禁煙も大切ですが、まず、何を食べて、何を飲むのかという日々の食事の見直しも大切です。

 ●1日3回の食事が大切。熱源は炭水化物とたんぱく質

   体熱を作りだす食品は、ご飯やパン、麺、イモ類などの炭水化物が主ですが、
   朝食を摂らなかったり、ダイエット目的などでおかずだけ食べると体温が上がりにくくなります。
   逆にごはんだけ、パンだけ、麺だけの食事をしてしまうと、栄養のバランスの悪さから中性脂肪が上がりやすくなるなど動脈硬化の原因にもなります。
   
   ご飯やパンと一緒に肉や魚、卵や豆腐などのたんぱく質の多いおかずと組み合わせるとさらに熱を作りやすくなり体は温まります。
   
   もっともおすすめな食事は、炭水化物のご飯とたんぱく質の多い魚や豆腐のおかずを食べ、ビタミンミネラルの豊富な野菜や海藻を毎食たっぷり組み合わせて食べることです。

   食事を抜くと胃腸の負担もかかり、熱を作りにくくなったり、昼や夜の食事が食べ過ぎになりやすく、そのことが内臓脂肪を増やしてしまい動脈硬化の原因となってしまいます。

   炭水化物というと、甘いお菓子も含まれるのですが、ここでは砂糖を含んだお菓子は例外です。糖分を多く摂ることは中性脂肪を上げやすく、これも内臓脂肪を増やし動脈硬化の原因となりやすいからです。また、甘いものは、食べ過ぎると食事でたんぱく質のおかずをとらないような食事で済ませてしまいがちです。砂糖は摂らなくてもよいものです。甘いものはできるだけ買わないことから始めてみましょう。

 ●生ものより加熱したもの多めで
  
   野菜サラダや刺身、もずくなど、冷蔵庫から直接出して食べるものより、煮たり焼いたりという加熱調理したものがおすすめです。
   メニューに含まれている時は、先によく噛んで食べて、後に加熱調理した温かいおかずやご飯を食べたり温かいスープを飲むことをおすすめします。

 ●冷たい飲み物より温かい飲み物を
  
   冷たいビールや氷を入れたアイスコーヒーやジュースなど、冷えている飲み物は 一気に胃袋から体を冷やします。胃腸が冷えると体はその冷えたところを温めて守るためにその周囲に脂肪をため込んでしまうのだそうです。
   これはコールドドリンク症候群と呼ばれています。

   冷えると血管は収縮します。
   そうなると益々代謝が悪くなって太りやすくなります。
   冬でも冷たい飲み物を好む方で、お腹周りの脂肪が気になる方は、まず、日頃の飲み物の温度を上げてみてはいかがでしょうか。
   日中の水分補給はできるだけ温かいものか常温のもので補給できるように心がけましょう。
   どうしても冷たいものしかない場合は一気に飲まず、少しずつ時間をかけて飲むと急激に体温を下げません。

   少量のアルコールは血液の循環を良くしますが、過度のアルコールは血管を収縮させ血液の循環を悪くします。酔って体がほてったように感じていても、酔いが覚めた頃には寒く感じたりするのはそのせいです。
   熱燗やお湯割り、ホットワインなどを少量味わって飲むことをおすすめします。

 
 冬になると体を温める食材として、生姜(しょうが)が話題になります。
 生姜の成分は体に優しいのですが、生姜入りの飲み物は砂糖やはちみつを入れて飲みやすくすることが多いので、一日に何回も飲むような飲み過ぎには注意しましょう。

 体を温める食材選びも大切ですが、ひとつの食材だけに頼ることなく、日頃の体調管理として、体温を下げない食事とその食べ方や飲み方が大切です。
 体温を上げやすくする食事や体をよく動かすことで血液の循環をよくして寒い冬を元気に過ごしたいものです。

                                                                                           (管理栄養士蛯原 啓子)

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 ┃▼┃医療コラム: コモンな病気ファイル その13:
         「鉄欠乏性貧血」(その2)
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 前回より鉄欠乏性貧血について取り上げておりますが、今回はその第2回目で、
 鉄欠乏性貧血の原因と症状についてご紹介します。

 前回お話したように、食事中の鉄分が小腸から吸収されて、体内に供給される量よりも、赤血球産生や皮膚・腸粘膜の新陳代謝による消費、出血などによって体から喪失する鉄分の量が多い状態が続くと、体内の鉄がマイナスバランスとなり、鉄欠乏状態から鉄欠乏性貧血へと進行していきます。 

 ですから、この過程のなかで鉄の供給量が減るか、需要量が増す要因があれば、それが鉄欠乏性貧血の原因となりえます。

 鉄欠乏性貧血の原因として、まず鉄分の小腸からの吸収量不足があげられます。

 例えば鉄分を豊富に含む食材の摂取量不足、つまり偏食傾向があると、鉄分の供給量が不足します。また小腸自体の疾患があったり、胃から十二指腸を手術で切除されたりすると、鉄分の吸収場所が減ってしまいます。さらに胃酸分泌を抑制する胃薬などの薬剤の影響で鉄分の吸収量が減ってしまうこともあります。

 鉄分が不足するほど鉄の消費が亢進するのは、子どもの成長期です。
 1歳未満の乳児期は成長が著しく、大量に鉄分が消費されますが、特に食物アレルギーがあって食事に制限があるような状況では、気づかない間に貧血になっていることがあります。乳幼児期の鉄欠乏は、脳の発達にも影響するので要注意です。
 
 同様に、思春期の男の子なども急激な成長で鉄分の消費量が多くなり、鉄欠乏状態になりやすいのですが、この年代の男の子は食欲も旺盛で鉄分の供給量も維持されることが多く、貧血にまで至ることはまれです。

 妊娠中の女性が鉄欠乏性貧血になりやすいのも、胎児の成長に鉄分が大量に消費されるためです。妊娠中に鉄剤の処方を受けていた経験をお持ちの女性も多いと思います。

 鉄分が不足するもう一つのメカニズムは出血です。
 主に赤血球中のヘモグロビンという蛋白質に鉄分が含まれており、赤血球が出血によって体外に多量に漏出してしまうと、鉄分も体内から喪失してしまうことになります。
 
 この原因となる出血で圧倒的に多いのが、閉経前女性の月経です。
 出血量も比較的多く、しかも毎月のことですからかなりの鉄分喪失になるわけで、思春期以降、閉経前までの女性の鉄欠乏性貧血のほとんどの原因となっています。閉経してしまうと月経による鉄分の喪失がなくなり、鉄欠乏が自然に改善して、献血までできるようになることもめずらしくありません。子宮筋腫などの子宮の疾患があると、できる部位によっては慢性的に出血して貧血の原因となりますので、鉄欠乏性貧血の女性には少なくとも一度は婦人科受診をお勧めしています。

 一方、閉経後女性や男性の鉄欠乏性貧血では、まず第一に消化器系からの慢性出血を疑います。原因となるのは、胃十二指腸潰瘍や、胃がん、大腸がんなどですが、鉄欠乏性貧血をきっかけとして消化器系の悪性腫瘍が発見されるということはとても大事なことで、内視鏡検査などで積極的に精査を進めていきます。

 貧血の時の自覚症状は、赤血球が不足することによって、それを運搬している酸素が体のさまざまな活動に不足してしまうためにおこる症状であることは前回もお話いたしました。すなわち、労作時の息切れ・疲れやすさ・動悸、立ちくらみ、頭痛などがよくみられる自覚症状です。

 また赤色の色素タンパク質であるヘモグロビンが不足するため、皮膚の赤みがなくなって蒼白となり、いわゆる「顔色がわるい」とか「顔が白い」という状態となります。
 まれに、黄疸かと思うほど皮膚が黄色く見える貧血女性もおられます。

 鉄欠乏性貧血では、上記の貧血症状以外にも、おそらく鉄という栄養素欠乏によると思われる特別な症状がいくつかあります。

 例えば、「匙(さじ)状爪(スプーンネイル)」といって、爪がさじ状に反り返る症状が比較的有名なのですが、実際の頻度はそれほど多くはないように思います。

 もう一つが「異食症」という症状で、これは通常食するのに適さない粘土・土や紙、糊などを口にしてしまうというものです。ここまでの異常な症状はほとんど経験しませんが、異食症の亜型で鉄欠乏性貧血に特徴的なのが「氷食症」です。読んで字のごとく、「氷を無性に食べたくなり、氷だけをぼりぼりと食べてしまう」という症状で、これは鉄欠乏性貧血の方のかなりの割合で認められます。おもしろいことに鉄剤治療を開始すると、貧血状態が改善するよりも前に、たちまち氷食症は消失してしまいま
 す。

 次回は鉄欠乏性貧血の検査や治療などについてご紹介する予定です。



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 ┃▼┃クリニック情報:休診、お知らせ等
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 ・年末年始休診 12月29日(木)~1月3日(火)

 ・最新の医師時間割  http://www.yoga-urban.jp/about_yoga/staff.html
   
    急な変更等がある場合がございます。
    ホームページのニュース欄にも記載は致しますが、
    詳細は、お電話にて確認して頂くと確実です。


                                                                (患者様サービス担当 正者 忠範)

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