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用賀アーバンクリニック通信

用賀アーバンクリニック通信2011年12月号

2011/12/27
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┃■┃■┃  月刊  用賀アーバンクリニック通信 2011年 12月号    ┃■┃■┃
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 ━━ こんにちは!用賀アーバンクリニックです。 ━━━━━━━━━━━
 
 今年もあと数日となりました。皆様にとってはどんな一年でしたでしょうか。
 地震、津波、台風と自然災害が多かった一年でした。

 当院では、4月に院長が交代となり新体制で望んだ年でありました。
 患者様にわかりやすく、素早く情報をお伝えすることができるように、ホーム
 ぺージを一新したことをはじめ、桜新町アーバンクリニックとの連携を本格的
 にスタートさせるなどの取組を行って参りました。
 来年以降も、継続してサービスの向上に努めたいと考えております。

 本メルマガも今年一年ご購読頂きありがとうございました。
 おかげさまで購読者も2,400名を超えました。ご覧下さっている皆様のご期待に
 添えるよう、継続して配信していくことを来年の目標の一つにしたいと思います。

 来年が皆様にとって、よりよい年となりますことを心より祈念致します。

                                                         (患者様サービス担当  正者 忠範)

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 ┃▼┃INDEX
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  ─ HOT! Topics    ─> 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2011年12月
 
  ─ 栄養コラム     ─> 「ノンアルコール飲料はたくさん飲んでも大丈夫?!」

  ─ 医療コラム     ─> コモンな病気ファイル その14:「鉄欠乏性貧血」(その3)

  ─ 桜新町アーバンクリニックよりお知らせ

  ― クリニック情報 ―> 休診、クリニックからのお知らせ等

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 ┃▼┃HOT! Topics: 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2011年12月
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 「咳エチケット」をお願いします。

 咳、くしゃみがでたら他の人にうつさないようにマスクを着用しましょう。
 マスクをもっていない場合は、ティッシュなどで鼻と口を覆い、他の人から顔を
 そむけて1m以上離れるようにしましょう。外に出した鼻汁や痰はすぐにゴミ箱に捨てるようにしましょう。
 インフルエンザ等の感染症の予防にご協力をお願いします。

 さて、このところの流行状況ですが、嘔吐・下痢をきたす感染性胃腸炎で受診さ
 れる患者さんが増えてきました。毎年冬場になると、ノロウイルスなどによるウ
 イルス性の感染性胃腸炎が流行します。
 
 12月16日に厚生労働省からインフルエンザが流行シーズンに入ったと発表がありましたが、当院でインフルエンザと診断された患者さんはごく少数です。
 世田谷区のインフルエンザ情報WEB(医師会会員ページ)をみても、まだちらほら
 と報告がみられる程度で、流行のピークは年明けからが予想されます。

 2012年のスギ花粉の飛散は、西日本の一部地域で2011年を上回りますが、全国的に平年(過去10年平均)の80~120%と予測されています。
 大量に飛散した今年よりは少し楽になりそうですが、例年なみには飛散するとい
 う予報ですので、注意は必要です。
 都内は例年2月10日から2月20日頃までに本格的な花粉の飛散が始まります。
 症状の重いかたは、その1-2週間前からの予防内服が効果的です。
1月下旬または2月上旬から治療をはじめましょう。

 今年も早いもので、残り少しとなりました。
 年内は12月28日(水)まで、年明けは1月4日(水)から通常診療となります。
 来年も、用賀近辺や用賀近郊にお勤めされているかたの健康問題に少しでもお役
 にたてるように職員一同、精進してく所存です。

 どうか、健やかに新しい年をお迎えください。

 来年も、よろしくお願いいたします。

                                                                                               (院長 田中 勝巳)

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 ┃▼┃栄養コラム:「ノンアルコール飲料はたくさん飲んでも大丈夫?!」
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 今年もあと残りわずかになりました。
 年末年始はお酒を飲む機会も多い季節ではないでしょうか。

 最近は、‘アルコール分0%’と表示されているノンアルコール飲料も種類が増え、
 スーパーやコンビニなどで数多く見かけるようになりました。

 ノンアルコール飲料には、2種類あります。
 一つはアルコール分を全く含まないもの、もう一つは1%未満のアルコール分を
 含むものです。
 日本の法律では、酒税の関係でアルコール分1%以上を含む飲料がアルコール飲
 料とされるため、アルコール分1%未満の飲料は、『お酒ではなく清涼飲料水』
 として扱われています。

 ある飲料メーカーでは、今年のノンアルコール飲料の市場規模が2年前の3倍にもなっているとのことですが、このように需要が高まってきた背景としては、道路交通法が改正され、飲酒運転の罰則が強化されたことがあるようです。

 一番の需要を占めているのは、ビールで、「ビールテイスト飲料」という名称で
 売られていることが多いようです。今では、ビールの他にも、カクテル、焼酎、
 日本酒など様々なジャンルのものが出ており、血圧が高くなってきたり、肝臓が
 気になっていたりと、健康を意識されている方にとってもうれしい商品になって
 います。

 ただ、「ノンアルコール」「アルコールフリー」と商品に表示されていても、
 アルコール分が完全に‘ゼロ’でないものもあります。
 それは、アルコール分を小数点以下は表示しなくてもいいとされているため、
 ‘0.99%’でも‘0%’と表示できるからです。
 
 ‘0.99%’と‘0.00%’ではずいぶん違います。例えば、一般的なビールのアル
 コール分は約5%なので、仮にアルコール分‘0.99%’のノンアルコール飲料を
 飲んだとすると、一般的なビールの約1/5の量を飲んだことと同じことになります。
 そのため、特にお酒に弱い体質の方や妊娠されている方やドライバーの方は、
 飲む量には十分に注意する必要があります。

 また、商品名に「ゼロ」とついていると、カロリーも0kcalと勘違いしてしまいそうですが、原材料に糖質やたんぱく質を含むものもあるため、必ずしも0kcalではない場合があります。

 下記に一般的なビールとノンアルコール飲料(ビールテイスト飲料)で1缶(350ml)当たりの栄養成分表示を比較しました。


 ●ビールA
     原材料:麦芽・ホップ・米・コーンスターチ
     アルコール分:5%、エネルギー:140kcal、糖質:10.2g、プリン体:約26mg

 ●ノンアルコール飲料B
     原材料:麦芽・砂糖類(果糖ぶどう糖液糖・グルコオリゴ糖)・ホップ・酸味料・香料・調味料(アミノ酸)・酸化防止剤(ビタミンC)
     アルコール分:0%、エネルギー:63kcal、糖質:14.7g、プリン体:約0~8.8mg

 ●ノンアルコール飲料C
     原材料:麦芽・ホップ・酸味料・香料・カラメル色素・酸化防止剤(ビタミンC)・甘味料(アセスルファムK)
     アルコール分:0%、エネルギー:0kcal、糖質:0g、プリン体:約0~1.8mg


 ノンアルコール飲料の中でもカロリーや栄養成分には幅があり、一般的なビールの1/2近くのカロリーがあるものがあることが分かります。
 そのため、「カロリーも低い (ゼロだ)からたくさん飲んでも大丈夫だろう」と安心して飲み過ぎてしまうとカロリーの摂りすぎにつながることもあります。

 また、ノンアルコール飲料には、原材料として、果糖ぶどう糖液糖やグルコオリゴ糖などの甘味料が使われているため、一般的なビールよりも糖質が多く含まれているものがあります。糖質を摂りすぎると、血糖や中性脂肪の値が上がりやすくなることがあるので、注意が必要です。

 さらに、ノンアルコール飲料に限らず、冷えた飲みものや炭酸飲料は、飲み過ぎると胃腸に刺激を与え負担をかけることもあります。

 このように、量や頻度を考えて利用すれば、ノンアルコール飲料は、アルコールの量を減らせるという利点がありますが、採り過ぎには注意することも大切です。

 また、体調がすぐれないときや、妊娠中、授乳時等、状況によっては控えた方が
 よい場合もあります。

                    (管理栄養士  吉澤 ちえ美)

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 ┃▼┃医療コラム: コモンな病気ファイル その14:
         「鉄欠乏性貧血」(その3)
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 今回は鉄欠乏性貧血の第3回目として、鉄欠乏性貧血の検査所見についてご紹介
 します。

 まずは鉄分が不足して、鉄欠乏性貧血に至るまでの経過をたどってみましょう。
 出血などによって体から喪失する鉄分の量が、小腸から吸収される食物中の鉄分
 の量を上回ると、体内の鉄バランスがマイナスに傾きます。
 人間の体は「恒常性を維持」するためにうまくできていて、体内の鉄が減ると、
 直ちにそれを補うために、主に肝臓に貯蔵してある鉄分を血液中へ動員して骨髄
 へ運び、骨髄中でのヘモグロビンの産生が減少しないようになっています。
 
 ですからその「貯蔵鉄」が枯渇してしまわない限り、ヘモグロビンの産生は減少
 しない、つまり貧血にはならないわけです。

 ついに貯蔵鉄が枯渇してしまうと、血液中の鉄分も減少し、骨髄まで運ばれる鉄
 が不足し、ヘモグロビン産生の減少、つまり貧血に至ります。

 鉄欠乏性貧血の診断に必要な検査はそれほど多くはなく、血中ヘモグロビン濃度、MCV(平均赤血球容積)、血清鉄、血清フェリチンの4項目だけで十分といえます。

「MCV」という指標は、赤血球数とヘマトクリットという検査値から計算される指数で、赤血球の大きさを示しています。一般的に「貧血」という病態はこのMCVの値によって、小球性(MCV低下)、正球性(MCV正常)、大球性(MCV上昇)に分類することができ、鉄欠乏性貧血はMCVが低下する 「小球性貧血」の代表的なものです。

 鉄欠乏のためにヘモグロビンが産生できず、本来ヘモグロビンを多量に含んでいる赤血球の大きさが小さくなるわけです。一方、血液中の鉄濃度(血清鉄)は当然低下しますが、血清鉄の検査値が低下する病態は鉄欠乏性貧血以外にもいくつかあるため、これだけでは診断を確定することはできません。

 鉄欠乏性貧血の診断で最も重要なのは、鉄の体内貯蔵量を表す「血清フェリチン」という検査項目です。
 
 最初にお示ししたように、鉄欠乏性貧血では、体内の貯蔵鉄はほぼ枯渇している
 はずですから、この血清フェリチン値はかなりの低値を示し、診断時には多くの
 場合10ng/ml未満となっています。
 血清フェリチン値がここまで低下する疾患は、ほぼ鉄欠乏性貧血のみと言ってよ
 いですから、非常に診断価値の高い検査項目です。

 一般的な健康診断では、ヘモグロビンやMCVまでしか検査されていないことが多いので、健康診断で貧血を指摘されても、それが鉄欠乏性貧血であると診断するためには、病院や診療所を受診して血清鉄や血清フェリチン値を検査する必要があります。ただ、小球性貧血のほとんどは鉄欠乏性貧血ですから、ヘモグロビン値が低下していて、MCVも80以下に低下していれば、おおむね鉄欠乏性貧血と考えて鉄補充治療を開始し、治療開始後これらの検査値が回復していくのを確認するというやり方もあるでしょう。

 次回は鉄欠乏性貧血の治療についてご紹介する予定です。


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 ┃▼┃桜新町アーバンクリニックよりお知らせ
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 こんにちは!桜新町アーバンクリニックです。
 
用賀アーバンクリニックの姉妹クリニックとして、東急田園都市線「桜新町」駅 
 北口から徒歩2分の場所で、皆様の家庭医として診療しております。

 この度当院の外来ブログを開設致しました。

  ■桜新町外来通信
    http://ssuc.blog.fc2.com/

 徒然なる日々の思いや、皆様にお役にたてるような医療情報まで積極的に発信を
 していきたいと思っています。

 第一弾はインフルエンザについての記事を投稿させていただきました。

 先週、12月16日に厚生労働省からインフルエンザ流行シーズン入りの宣言がありましたが、皆様しっかりと予防をして良い新年を迎えましょう!

 桜新町アーバンクリニックでも、インフルエンザ予防接種をまだまだ受付ており
 ます。予約不要ですので未接種の方はご来院ください。

 http://www.sakura-urban.jp/news/detail.php?eid=00010

 それでは皆様良いお年を!

                                                                                   (桜新町アーバンクリニック)

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 ┃▼┃クリニック情報:休診、お知らせ等
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 ・年末年始休診 12月29日(木)~1月3日(火)

 ・最新の医師時間割  http://www.yoga-urban.jp/about_yoga/staff.html
   
    急な変更等がある場合がございます。
    ホームページのニュース欄にも記載は致しますが、
    詳細は、お電話にて確認して頂くと確実です。


                                                                (患者様サービス担当 正者 忠範)

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 ━━ この用賀アーバンクリニック通信について ━━━━━━━━━━━━
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 〔バックナンバー〕     http://www.plata-net.com/blog/yoga/

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