2012/12/25
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┃■┃■┃ 月刊 用賀アーバンクリニック通信 2012年 12月号 ┃■┃■┃
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━━ こんにちは!用賀アーバンクリニックです。 ━━━━━━━━━━━
毎年のことですが、12月になると1年があっという間だと感じます。
今年は秋が短く、いきなり冬の寒さになった感がありますが、
例年になく、紅葉がきれいだった気がしています。
もう、道路の銀杏も葉が落ち始めておりますが、
また来年、今年以上の景色が見られるよう、待っていたいとおもいます。
12月で用賀アーバンクリニックは13年目に入り、
おかげさまで本メルマガも、毎月2,500名以上の方に配信を続けることが
できました。
2013年までもうまもなくです。
来年が今年以上によい年になりますよう、心より祈念致します。
1年間ご覧頂き、ありがとうございました。
また、来年も引き続きよろしくお願い致します。
(患者様サービス担当 正者 忠範)
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┃▼┃INDEX
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─ HOT! Topics ─> 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2012年12月
─ 栄養コラム ─> 「冬の大根」
─ 医療コラム ─> コモンな病気ファイル
その20:「過敏性腸症候群」(その5)
― クリニック情報 ―> 休診、クリニックからのお知らせ等
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┃▼┃HOT! Topics: 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2012年12月
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先月号でもお伝えしていましたが、ノロウイルス性の胃腸炎と考えられる
患者さんが多数受診されています。
過去10年間で最も流行した2006年に次ぐ流行規模です。
前に流行していたウイルスから少し変化したウイルスが増えているのが
流行の一因のようです。
前号と同じになりますが、以下の厚生労働省のノロウイルスに関するQ&Aを
ご参考にしてください。
<ノロウイルスに関するQ&A>
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
インフルエンザの患者さんも、ぼちぼちと増えてきました。
世田谷区内では、小学校2校(烏山、玉川地域)から学級閉鎖報告があり、
今後の流行が懸念されます。
ワクチンをまだ接種されていないかたで、検討されているかたは早めに
接種を済ませておきましょう。
「学校保健安全法」が改正され、インフルエンザの出席停止期間の基準が
平成24年4月より変更となっています。
集団感染の蔓延防止のために、医師からの指導をお守りください。
学校・・・「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」
幼稚園・保育園
・・・「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後3日を経過するまで」
今年もあとわずかとなりました。
1年間、メールマガジンをご愛読いただきありがとうございました。
健康で笑顔で新年を迎えられるようにお祈りしております。
来年度も引き続きよろしくお願いいたします。
(院長 田中 勝巳)
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┃▼┃栄養コラム:「冬の大根」
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今年も残りわずかになりました。
年末年始は、クリスマス、忘年会、お正月、新年会と楽しい行事が目白押し。
ご家族、友人、同僚と積もる話もたくさんあり、ついつい飲みすぎたり、
食べすぎたりと、皆さんの胃腸も大忙しですね。
そんな胃腸をいたわってあげる食材に大根があります。
昨今は、1年中出回っている大根ですが、晩秋から真冬にかけてうまみが増し、
寒さが厳しくなる12月に旬を迎える食材です。
昔から、大根にはすぐれた効能があることから、「大根おろしに医者いらず」
と言われています。
今回は、その栄養素・効能とおすすめの食べ方をお伝えします。
◎大根の栄養素
葉の部分…βカロテン、ビタミンC、カルシウム、鉄分、食物繊維など
根の部分…ビタミンC、食物繊維、ジアスターゼ(消化酵素) など
皮の部分…ビタミンP、ビタミンC
(皮には特に多くのビタミンCが含まれています。)
◎胃に優しい大根の成分
・ジアスターゼ
でんぷんを分解する働きがありますので、消化不良を解消し、
胃酸をコントロールして胃もたれや胸やけを防止する働きがあります。
実際に、消化不良改善の胃腸薬に配合されています。
この酵素は大根の根、特に葉に近い部分に多く含まれています。
ジアスターゼは熱に弱いという特徴があります。
そのため、大根おろしのように生で食べる方法が一番効果的です。
また、酸化されやすく、空気に触れると減ってしまいますので、
大根をおろすタイミングは食べる直前が理想的です。
おすすめの食べ方としては、この時季ですと、お肉や脂っこいものを
食べる機会が多いため、お肉と大根おろしを一緒に食べること。
また、お正月はお餅を食べる機会が多いので、焼いたお餅を一口サイズ
に切り、大根おろしをからめて食べるのもおすすめです。
冬はお鍋の季節でもありますので、薬味としてたっぷり使っていただく
のも良いですね。
・アリルイソチオシアネート(辛み成分)
胃液の分泌を促して、胃を健康に保ちます。
消炎作用、殺菌作用がありますので、のどの炎症を抑えるなど、
風邪の予防にも効果があると言われています。
◎大根おろしの辛みを和らげる方法
大根おろしが辛い原因は、辛味成分であるアリルイソチオシアネートです。
これは大根そのものには含まれておらず、大根をおろして、細胞が壊れる
事で初めて生まれるものなので、細胞をなるべく壊さないように大根をおろす
ことが大切になります。
方法としては、輪切りにした大根の側面からゆっくりと円を書くように
すりおろすと繊維に沿っておろせるので、細胞が壊れにくくなります。
生で食べる大根は消化を助ける働き以外にも、食べ過ぎ防止の効果があります。
お正月のおせち料理の紅白なますや大根サラダなどの生の大根は、
噛みごたえがありますので、噛む回数が増えることにより満足感が増し、
ご飯やお肉の食べ過ぎを抑えてくれます。
旬の食材をおいしく食べて、胃腸をいたわり、元気に冬を過ごしましょう。
(管理栄養士 兼子智沙紀)
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┃▼┃医療コラム: コモンな病気ファイル その21:
「過敏性腸症候群」(その5)
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今回は過敏性腸症候群の治療についての第2回目です。
前回は主な病型を軸にして主要な治療薬をご紹介しましたが、
今回はまず病型にあまり関係なく用いるその他の過敏性腸症候群治療薬をいくつか挙げてみます。
①乳酸菌製剤などのいわゆる整腸剤
最近はよく「プロバイオティクス」とも呼ばれ、いくつかの乳酸菌が話題に
なったりもしていますが、薬剤名としては、「ビオフェルミン」や「ラックビー」が代表的で、当院では「ビオスリー」もよく処方しています。
過敏性腸症候群の治療においては、腹痛・下痢・腹部膨満などの改善に有効との報告があるようですが、臨床データとしてのインパクトは弱く、
あくまでも脇役としての使用になります。
私も治療開始時にはよく併用して処方しますが、症状が安定してくれば処方から外すことが多いです。
②非吸収性経口抗菌薬
「リファキシミン」という非吸収性経口抗菌薬、つまり腸から吸収されずに
腸内でのみ抗菌作用を発揮する抗菌薬の一種を用いて過敏性腸症候群を治療した臨床研究が、近年臨床医学のトップジャーナルに掲載され話題になりました。
そのため過敏性腸症候群があたかも抗菌治療で治療可能であるというような切り口で話題にされることがあります。
過敏性腸症候群の病態生理における腸内細菌叢の影響は、
関与はしているらしいものの、中心的な役割をなしているとは考えにくく、
実際臨床データもインパクトのある改善効果が示されているわけではありません。
「リファキシミン」はわが国ではまだ正式には認可されていないようですが、
もし認可されても過敏性腸症候群の治療としては、
私はほとんど使用しないと思います。
一方、過敏性腸症候群の病態生理には、緊張や不安などの精神的ストレスや
自律神経機能のアンバランスなどが強く関与していることをこれまでにも言及
してきました。
ですので、それらを緩和させるために中枢神経系に作用する抗不安薬や抗うつ薬と呼ばれる薬剤が患者さんによっては併用されることがあります。
③抗不安薬 : ベンゾジアゼピン系薬剤
いわゆる抗不安薬と呼ばれる薬剤はほとんどが「ベンゾジアゼピン系」という
グループの薬物になります。
このグループの薬物は神経機能を抑制する方向に働く脳内神経伝達物質GABA
(γ-アミノ酪酸、「ギャバ」と読む)の活動を促進して、緊張や不安などを鎮静
させるように働きます。
眠気などの副作用もあるので、必要な状況に限り、できるだけ短期的あるいは
必要時のみの使用が望ましいといえます。
④抗うつ薬
前回、三環系抗うつ薬というグループの薬剤が過敏性腸症候群の腹痛に対して
用いられることがあるとご紹介しましたが、この三環系抗うつ薬は、
うつ病の治療薬としてはすでに、より副作用の少ないグループの抗うつ薬
(ここでは詳しくは触れませんが、SSRIやSNRIと呼ばれるもの)に主役の座を
明け渡しています。
過敏性腸症候群の症状が、うつ病などの気分障害や、不安障害に分類される病態などの身体症状として出現している場合には、積極的に抗うつ薬を用いた治療を行います。
場合によっては最初から精神科や心療内科の受診をお勧めすることもあります。
続いて、過敏性腸症候群の治療に用いられる代表的な漢方薬についてご紹介します。
漢方治療は欧米の国々では一般的ではないため、過敏性腸症候群の治療に関する
世界的なガイドラインには、当然ながら漢方治療の位置づけは明記されていません。
しかも漢方治療は、東洋医学的な診断である「証」に基づくべきである(「随証治療」という)とされていますが、日本の医学教育では東洋医学の系統的な指導はなされていないため、「証」というものが、臨床医が漢方治療を日常的に行うためのハードルとなっています。
しかし過敏性腸症候群では、東洋医学的な「証」の診断にこだわらなくても、
その症状や病型によって漢方薬を選択したり、西洋医学的治療と併用したりすることによって、大半の患者さんで改善を得ることができます。
過敏性腸症候群の治療において、漢方薬の存在は非常に大きく、それを日常的に使用できるわが国では、欧米と比較して治療が行いやすく、症状の改善効果が得られやすいといえます。
下痢や腹痛が主な症状となっている場合、あるいは下痢と便秘の交替型の過敏性腸症候群には、「証」にかかわらず、「桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)」が第一選択薬としてよく用いられます。
この漢方薬については、臨床的データや基礎医学的データがいくつか出始めており、これまで言及してきた西洋医学的治療と比べても全く遜色ない効果があり、私もまず最初の処方薬としてよく処方します。
その他では「人参湯(にんじんとう)」・「真武湯(しんぶとう)」・
「半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)」・「柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)」・「小建中湯(しょうけんちゅうとう)」
などを、年齢によって選択したり、第二選択薬として使用したりします。
便秘や腹部膨満が主な症状となっている場合には、
「桂枝加芍薬大黄湯(けいしかしゃくやくだいおうとう)や
「大建中湯(だいけんちゅうとう)」などが選択されます。
次回は、過敏性腸症候群の非薬物治療について取り上げる予定です。
(副院長 増田 浩三)
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┃▼┃クリニック情報:休診、お知らせ等
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・年末年始休診 12月29日(土)~1月3日(木)
・インフルエンザ予防接種 10月1日(月)から開始しております
☆接種費用 3,600円(1回目、2回目とも)
☆ワクチン 3価混合ワクチン(昨年度同様です)
※含有株:A型 カリフォルニア(H1N1) ビクトリア(H3N2)
B型 ウィスコンシン
【ご注意】
・お時間、ワクチンともにご予約は承っておりません。
・中学生のお子様は予診票に保護者のサインがない場合の接種はお受け
することができません。
お一人での来院の際は、前もって保護者の方による問診票のご記入を
お願い致します。
・小学6年生までのお子様は、予診票にサインがあっても保護者の方の
同伴がない場合の接種はお受けすることができません。
・最新の医師時間割 http://www.yoga-urban.jp/about_yoga/staff.html
急な変更等がある場合もございます。
ホームページのニュース欄にも記載は致しますが、
詳細は、お電話にて確認して頂くと確実です。
(患者様サービス担当 正者 忠範)
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━━ この用賀アーバンクリニック通信について ━━━━━━━━━━━━
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