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用賀アーバンクリニック通信

用賀アーバンクリニック通信2012年1月号

2012/1/24
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┃■┃■┃  月刊  用賀アーバンクリニック通信 2012年  1月号  ┃■┃■┃
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 ━━ こんにちは!用賀アーバンクリニックです。 ━━━━━━━━━━━

 新しい年になりました。
 皆様、今年の目標は決めましたでしょうか。私は今年から大きな手帳を使っ
 ています。日々の予定を記入するのはもちろんのこと、自分自身の課題を最
 初のページに記載して、常に目を通すように心がけています。また、作業リ
 ストも常にアップデートするようにして、「し忘れる」ことをなくすことが
 私の目標の一つです。

 いよいよインフルエンザが流行し始めているようです。
 HOT!Topicsにも記載がありますので、ご覧下さい。また、今月の栄養コラム
 は、この時期かかせないメニューの一つ「鍋」にまつわるお話となっていま
 す。医療コラムは貧血の最終回になります。
 
 盛りだくさんの内容となっておりますが、クリニックやメルマガに対するご
 意見、ご要望がありましたら、お気軽にお寄せ下さい。
 
 今年も宜しくお願い致します。

                                                         (患者様サービス担当  正者 忠範)

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 ┃▼┃INDEX
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  ─ HOT! Topics    ─> 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2012年1月
 
  ─ 栄養コラム     ─> 「お鍋に砂糖入ってます‼ ~鍋の素について~」

  ─ 医療コラム     ─> コモンな病気ファイル その15:
          「鉄欠乏性貧血」(その4)

  ― クリニック情報 ―> 休診、クリニックからのお知らせ等

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 ┃▼┃HOT! Topics: 用賀・世田谷近辺の最新疾病状況@2012年1月
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 毎日寒くて空気が乾燥する日が続いています。
 
 先日、私も体調をこわしてしまいました。体調が悪い時には、暖かくして睡眠を
 とるのが一番ですね。
 幸いすぐに回復しましたが、普通風邪や胃腸炎、インフルエンザが流行する時期
 ですので、皆様も手洗い、うがいを含めて普段からの体調管理に注意していきま
 しょう。

 さて、ここ最近の流行状況です。インフルエンザの患者様が増えてきました。
 今のところ、A香港型が流行の中心のようですが、B型の患者様もみられています。

 今年は例年より遅い立ち上がりですが、これから先は本格的な流行シーズンに突
 入することが予想されます。受験生や受験生のご家族にとっては、これからの時
 期一番の心配事ではないでしょうか。

 以下の「東京都インフルエンザ情報」をご参照下さい。
 http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/inf/2011/Vol14No6.pdf

 インフルエンザ以外にも、先月に続き感染性胃腸炎で受診される患者さんが目立
 ちます。感染性胃腸炎でも、突然の発症で悪寒、関節痛、倦怠感、頭痛といった
 インフルエンザ様の症状が出現するため、インフルエンザではないかとご心配さ
 れて受診されるかたも多い状況です。

 先月号でもご案内しましたが、スギ花粉症のかたは2月上旬からの内服加療がお
 勧めです。すでにお薬をご希望され、受診される患者さんも増えてきました。
 今年は昨年よりは花粉の飛散が軽いようですが、一旦症状が出現するとなかなか
 楽になるまで時間がかかるものです。早めにご相談下さい。

                                                                                             (院長 田中 勝巳)

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 ┃▼┃栄養コラム:「お鍋に砂糖入ってます‼ ~鍋の素について~」
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 冬本番です。
 家族や仲間と手軽に楽しめ、野菜もたっぷり食べられる鍋が今年もブームです。
 洋風鍋も次々とアレンジされ、数多くの【鍋の素】が市販されています。

 キムチ鍋、カレー鍋、トマト鍋、コラーゲン鍋、豆乳鍋、坦々ごま鍋、じゃが
 バター鍋・・・もうお試しになりましたか?
 以前は寄せ鍋やしゃぶしゃぶのように薄い出汁で食材を茹で、たれをつけて食
 べる鍋が主流でしたが、このごろでは汁にしっかりと味がついて煮込んで食べ
 る鍋が多くなっているようです。

 さて、【鍋の素】は何でできているかご存知ですか?
 瓶やパックに記載されている表示を見れば、その食品に含まれている重量の多
 い順番がわかります。
 
 例えばあるメーカーの【寄せ鍋の素】では1番目は醤油、2番目が砂糖です。

【キムチ鍋の素】や【カレー鍋の素】では、1番目に砂糖のものも多く、それか
 ら味噌、にんにく、魚醤・・と続きます。お子様に人気の【トマト鍋の素】で
 も、まずトマト、次に砂糖の場合もあります。多くの【鍋の素】に砂糖や砂糖
 から抽出された果糖ブドウ糖液糖が含まれているようです。

 砂糖には、隠し味として誰もが美味しいと感じられるコクを出し、辛味を生か
 す働きの他に、肉や魚の生臭みを消して柔らかくし、保存性を高めるなどの働
 きがあります。例えば、すき焼きには砂糖を加えますが、元々は欧米から入っ
 てきた硬い肉を美味しく食べるための理にかなった調理法だったと言えます。

 また、エビやカニのエキス、ココナッツパウダーなどが含まれている【カレー
 鍋の素】や【キムチ鍋の素】、卵や乳製品の含まれている【鍋の素】もありま
 す。【鍋の素】を使うと自分が鍋に入れていない食材も口に入れることになり
 ます。鍋で柔らかく煮たうどんや豆腐を離乳食に利用する時などには、アレル
 ギーにも十分注意が必要になります。

 【鍋の素】を使う前には食品表示、アレルギー表示をしっかり確認する、
 そして、いきなり全量入れず、人数や好みに合わせて量を調節することをおす
 すめします。

 鍋料理は調理も簡単で、油を使わないヘルシーなイメージですが、汁の中には
 一緒に入れた肉や魚の動物性の脂や【鍋の素】が溶け込んでいます。野菜はた
 くさん食べられますが、その野菜には汁がしっかり絡んでいます。
 さらに、うどん、ご飯、ラーメンを、入れて〆ると汁がお腹に全部入ってしま
 います。一般的なうどんや雑炊に比べて美味しく感じると思いますがカロリー
 も高くなっています。

 サラダのドレッシングをノンオイルにしたり、ラーメンの汁を全部飲まないよ
 うに気をつけているのに、鍋の汁には意外と気を許していませんか?

 鍋は中に入れる具材だけでなく汁を含めてトータルで考えてみましょう。
 食品表示を参考に醤油、味噌、鶏ガラスープ、ゴマ油、など身近な調味料の組
 み合わせで素材の明らかな鍋を作ってみましょう。砂糖がなくても美味しくで
 きたり、味をみながら量を調節することができます。ゆず胡椒、酒粕、すりゴ
 マ、バター、わさび、生姜、海苔など意外な物をマッチさせ、時にはヘルシー
 なオリジナル鍋を楽しんでみることをおすすめします。 

                     (管理栄養士 鈴木 今日子)

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 ┃▼┃医療コラム: コモンな病気ファイル その15:
         「鉄欠乏性貧血」(その4)
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 鉄欠乏性貧血の最終回として、今回は治療についてご紹介します。

 鉄欠乏性貧血の原因は、読んで字のごとく体内の鉄分の欠乏ですから、治療は
 不足した鉄分を何らかの方法で補充することです。

 それには主に2通りの方法があり、経口用鉄剤を内服する方法と、注射用鉄剤
 を注射する方法に分けられます。

 第一選択の方法として投与されるのは経口用鉄剤です。

 錠剤、カプセル、シロップ(主に小児用)などいろいろな剤型がありますが、
 1日1~2回を毎日内服します。鉄剤を飲んでいると、吸収されなかった鉄分が
 酸化されて酸化鉄となって黒色化しますから、必ず便が黒くなります。これは
 副作用ではありませんので心配ありません。経口用鉄剤の最大の問題点は、消
 化器系の副作用が比較的多いということです。

 実際砂鉄を飲んでいるようなものですから、あまり胃腸によいイメージではあ
 りませんね。実際、胃の痛み、吐き気、下痢、便秘など、人によってさまざま
 ですが、このような副作用がみられることがままあります。

 そのような方には胃薬や整腸薬を同時に服用してもらうなどして鉄剤の内服が
 継続できるように試みますが、一部の方では内服継続を断念せざるを得ないこ
 とがあります。

 上記のような副作用で経口用鉄剤の内服を断念せざるを得なかった方や、経口
 摂取ができない疾患の方や、どうしても急いで鉄欠乏状態の改善を急ぎたい場
 合、鉄剤内服でも鉄欠乏が改善しない場合(ごくまれですが)などには、注射
 用鉄剤を静脈注射あるいは点滴で投与します。
 経口用鉄剤の内服では、いっぺんにたくさんの鉄分が体内に吸収されることは
 なく安全なのですが、注射用鉄剤では直接血管内に投与されますから、一度に
 たくさんの鉄分を体内に入れることになります。実は「遊離の鉄イオン」とい
 うのが細胞に対する毒として働くことがあり、そのため鉄剤の注射はあまり連
 続では行わない方が無難と言えます。

 話を経口用鉄剤による治療に戻します。

「鉄欠乏性貧血」(その1)の回で言及しましたが、空腸からの鉄分吸収を促進
 するもの、阻害するものがあり、経口用鉄剤による治療では、鉄の吸収を阻害
 する因子はできるだけ除去しておきたいところです。

 詳細な機序は省きますが、鉄の吸収を阻害するため、鉄剤との併用を避けてお
 きたいものとしては、茶・コーヒー・ワイン・カルシウム・食物線維・シリア
 ルなどの食材と、胃酸分泌を抑える作用を有する胃薬があげられます。

 逆に鉄分の吸収を促進するものとしては、ビタミンCや肉・魚などの動物性タ
 ンパク質があり、これらを鉄剤と同時に併用すると治療効率が良くなるといえ
 ますが、実際は特別意識しなくても治療に差し支えはありません。

 では、鉄剤の内服はいつまで継続すればよいのでしょうか。

 鉄分が補充されてくると、まず貧血が改善してきて自覚症状はすみやかに消失
 します。前回ご紹介したMCVという検査値も徐々に上昇してきます。

 よくある間違いはこの段階で鉄剤の内服を中止してしまうことです。
 この段階ではまだ体内の鉄分の貯蔵量、すなわち貯蔵鉄が十分増えていません
 ので、治療を中止すると、月経出血などの原因がなくなっていない限りは、ま
 たすぐに体内の鉄分は枯渇してしまいます。
 
 だから鉄剤治療はこの貯蔵鉄が十分蓄積されるまで(お金でいえば、十分貯金
 が貯まるまで)継続する必要があります。

 体内の貯蔵鉄は「血清フェリチン」という検査項目でみることができますから、
 臨床的にはこの血清フェリチンの値を定期的にチェックして、十分な値(でき
 れば50ng/mlくらい)まで上昇したことを確認してから内服を終了したほうが良
 いでしょう。

 当院では、血清フェリチンが十分上昇してきたことが確認できたら、連日内服
 を一日おきの内服に変更し、それでも血清フェリチン値が再低下してこなけれ
 ば内服中止あるいはさらなる減量を進めるようにしています。

 さて、「鉄欠乏性貧血」(その2)でご紹介した「氷食症」という症状ですが、
 この病気は鉄剤による治療を開始すると、貧血が改善するよりも前に、症状が
 消失してしまいます。このことから、氷食症は貧血による症状なのではなく、
 鉄分が脳内などで不足することに起因する症状であることが示唆されますが、
 詳細はまだわかっていません。

                            (副院長 増田 浩三)
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 ┃▼┃クリニック情報:休診、お知らせ等
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 ・野間口医師 2月10日(金)休診 → 代診 田中医師
 
 ・伊能医師(小児科)
        
        2月10日(金)14時まで診療 → 16時より代診 小澤医師(小児科)

 ・増田医師 2月25日(土)休診 → 代診 中田医師

 ・最新の医師時間割  http://www.yoga-urban.jp/about_yoga/staff.html
   
    急な変更等がある場合がございます。
    ホームページのニュース欄にも記載は致しますが、
    詳細は、お電話にて確認して頂くと確実です。


                                                                (患者様サービス担当 正者 忠範)

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 ━━ この用賀アーバンクリニック通信について ━━━━━━━━━━━━
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 〔バックナンバー〕     http://www.plata-net.com/blog/yoga/

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