COLUMN

管理栄養士の栄養コラム

ちょっと気になる昼ご飯 ~インスタントラーメン~

2020.04.30

まだまだ続く外出自粛。
今回は、外出せずに長期保存ができていつでも簡単に空腹を満たしてくれる、インスタントラーメンの気になる栄養成分や食べ方についてお伝えします。

インスタントラーメンは麺を、
・熱風乾燥していれば、『ノンフライめん』
・油で揚げて乾燥させていれば『油揚げめん』
と表示されます。
油で揚げた麺の場合は、油の摂取を控えたい方や子どもは『ノンフライめん』がおすすめです。

麺の原料は小麦粉なので主な栄養素は炭水化物ですが、タンパク質も含んでおり、品質を保証するJASマークがついていれば、カルシウムやビタミンB1、Bなどが強化されています。食べ方で一番注意してほしいことは、スープからの塩分摂取量です。過剰な塩分の摂取は、高血圧やガン、肥満などのリスクを高めます。最近では、塩分が少ないものも増えてきましたが、それでもスープを全部飲み干すことは控えましょう。

ご飯を入れて食べている方はご飯がスープを吸ってしまいますので、器のスープを減らしてからご飯を入れるだけでも減塩になりますし、スープに溶けている脂肪分も減るのでカロリーも減らせます。

栄養バランスは、麺と何を一緒に食べるかで決まります。「野菜たっぷり」で食べるラーメンは確かに不足する栄養を補っているのですが、実は野菜たっぷりだけでは栄養のバランスは整いません。体の材料でもあり免疫細胞の材料にもなる良質なたんぱく質が不足しているので、たんぱく質の補給にも気を配りましょう。

良質なたんぱく質は、肉や魚、卵や大豆製品、乳製品に多く含まれています。ラーメンの具として肉や卵、カニカマやサラダチキンなど補えると栄養のバランスが整います。また、ラーメンだけでなく、豆乳やとうふ、枝豆などの大豆製品、牛乳やチーズ、ヨーグルト等の乳製品、ゆで卵や卵焼き等の卵料理を一緒に摂るのもおすすめです。

おつまみコーナーにある、魚肉ソーセージやちくわでも良質なたんぱく質がとれます。
ただし、塩分が含まれているものが多いので、やっぱりスープを飲むのは、最小限にしたいものです。食べ過ぎが気になる方は、麺やスープを控えて調節を。

野菜は、カット野菜や冷凍野菜が手軽です。
鍋で作るのであれば、凍ったまま鍋に入れ、カップ麺ならレンジで温めてから入れます。
ニラ、ネギ、チンゲン菜は、キッチン用のはさみで、カットすれば包丁やまな板を使わずに緑黄色野菜を補給できます。

外食ができない今は、便利な食品も利用しながら自宅でしっかり食べて感染症に負けない身体づくりをしましょう。

(管理栄養士 蛯原啓子)

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